アキレス腱断裂の手術後、ギプス固定中のリハビリ
アキレス腱の縫合手術を終え、膝下はギプスで固定されています。ギプスが外れるまでは何もできないと思われがちですが、その日からできることはあります。
もちろん患部の痛みや気持ち悪さがなければという条件はありますが、動き始めは早いに越したことはありません。ギプスをしていて松葉杖での移動ですから、身体のバランスが崩れるのは当たり前。
少しでもいい状態でいられるように、自分でできるリハビリを始めていきましょう。
下半身のストレッチとトレーニング
手術をした側(患側)もそうですが、元気な足(健側)もケアしておく方が望ましいです。松葉杖での生活は予想以上に健側への負担が大きくなります。
手術をした側がよくなってきたと思ったら、元気なはずの膝や股関節に痛みが出てきたという話しもよく聞きますからね。
太ももの裏と股関節のストレッチ
病室にいても簡単にできるのが、こちらのストレッチ。
前屈などは身体が硬いとできないし、そもそも狭いスペースではやりづらくて仕方ありません。
タオルを使えば簡単に太ももの裏、お尻、股関節を伸ばすことができます。
ケンケンや松葉杖での移動は反対の脚やお尻に負担がかかりますからね。可能であれば痛みがない範囲で両足できるといいと思います。
お尻のトレーニング
これも痛みがなければやっておいた方がいいトレーニングです。
動いていると血液循環がよくなるので、一時的に手術した部分やその周囲が痛くなってくることがあります。そういったときは一度休んでから行いましょう。
できると思っても、決して無理はしないこと。そのあとに痛みが強くなってしまっては元も子もありません。
横向きで行うお尻のトレーニングはバランスを取るときに役立ちます。特に足をつかない生活をするとバランス能力の低下が顕著。
うつぶせで行う脚上げは、お尻の下の部分に効いてきます。
腰が痛くならないように注意。
どちらのエクササイズも上げてから5秒間静止してゆっくり下ろす、を左右5回ずつからスタートしました。
痛みがなく続けられそうであれば、徐々に回数を増やしていきます。
太ももの前側のトレーニング
足を地面につくことができないので、当然足の筋力は低下してしまいます。特に太ももの前側の筋肉の衰えは顕著に表れやすいです。
ギプスがちょうど重り代わりになるので、痛みがなければ行うようにします。
しっかりと伸ばしてから5秒静止、これを5~10回繰り返します。
普段は何気ない運動でも、かなりきつく感じるかもしれません。これが手術の影響です。焦らず取り組むようにしてください。
上半身のストレッチ
上半身は何を気をつけなければいけないかというと、ズバリ
姿勢
です。
松葉杖での生活は上半身(特に脇のあたり)を固めてしまい、徐々に前のめりになってしまいます。そのため猫背っぽくなってしまい、肩こりや首こりになりやすいのです。
そのため、両手をあげてバンザイをしたり、腕や肩周りのストレッチをしておくと姿勢の維持にもつながります。
リハビリを行う上での注意点
痛みや体調は時間帯や日によって変わります。これをやらなければいけない、と意気込んでしまうと身体に無理が出やすくなります。
あくまでリハビリなのでくれぐれも無理はしないようにしましょう。
手術をして傷口はふさがっていないので、血液循環がよくなると痛みが出やすくなります。また無理に力を入れると、傷口に引っ張られるような力が働いてしまい痛みを感じることもあります。
手術から3ヶ月は気が抜けないので、様子を見ながら安全に行うようにしてください。
投稿者プロフィール
- 東京都府中市のコンディショニングサロンめんてな代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。
最新の投稿
- トレーナー活動2024年8月28日今年も無事にスーパーよさこいのサポートが終了しました
- お知らせ2024年8月5日8月のオンラインワークショップ|テーマは『足』
- お知らせ2024年8月3日初の書籍「打ち込む力を引き出す!太鼓打ちのための身体の整え方」を上梓しました
- セミナー2024年6月5日今月のオンラインレッスン|テーマは呼吸 6月28日(金)20:45〜
初の著書|太鼓打ちのための身体の整え方 〜呼吸・体幹編〜
打ち込む力を引き出す!太鼓打ちのための身体の整え方
〜呼吸・体幹編〜
を電子書籍にて上梓しました。
”太鼓打ちのための”という表現になっていますが、野球やテニスといったオーバーヘッド種目、音楽をされている方など身体を使うすべての方に参考になる内容になっています。
これまで様々なチームで指導をしてきましたが、いいパフォーマンスを発揮するためには呼吸や体幹の動きを整えていくことが最優先なのではないか、という結論にたどり着きました。
いかに呼吸を整えることが大切か、体幹の動きを適切なものにするためにはどんなことが必要か、それらを一冊にまとめたものが本書籍になります。
ただストレッチやマッサージ、筋トレをしているだけでは身体を変えることはできません。
その前提としての呼吸の最適化であったり、体幹の動きの最適化をしていくことで、トレーニングの効果もさらに高まってきます。
「腰を痛めることなく動き続けたい」
「呼吸が浅いのをなんとかしたい」
「もっといいパフォーマンスをしたい」
という方におすすめの一冊です。