走っていてスネの内側に痛みを感じたら
シンスプリント(Shin Splints)は、日本語での名称を脛骨過労性骨膜炎と言って、すねの骨(脛骨)の下方1/3に痛みが出る症状のことを指します。
別名Medial Tibial Stress Syndrome / MTSS(脛骨内側ストレス症候群)。
マラソンランナーやサッカー選手など常に走っているスポーツをされている方はシンスプリントを経験したことがある人も多いと思います。
うずくような鈍痛があり、骨のラインに沿って痛みがでている場合もあればピンポイントで痛いときもあります。ピンポイントで痛い場合は疲労骨折の可能性を疑ってください。
最初のうちは身体を動かして温まってくると痛みが消失するのであまり気にしないことが多いですが、症状が進むにつれて痛みが消えなくなり日常生活の中でも痛みを感じるようになってきます。
シンスプリントの原因
コンクリートや室内などの硬いサーフェス(地面環境)で走る量が増えると、すねにかかる衝撃が増えてシンスプリントを発症しやすくなります。
合宿や春先など、走り込みの量が増える時期にも多発しやすいです。
これらの時期は、練習量が増える上にいつもと違う環境で練習することも多い為、特に注意が必要です。また、シーズン入りする前にトレーニングを十分に行っていなかった場合は筋力が低下していることもあり、上記の要因と相まってケガの発生リスクを上げてしまいますので注意しましょう。
シンスプリントになりやすい人の特徴
■偏平足
■柔軟性不足(足首が硬い)
■O脚
■悪いランニングフォーム
■運動不足
他にも急激な体重の増加やシューズを変えたことで出やすかったりします。
また膝下が外にねじれてしまうニーイントゥアウトのアライメントの方にも起きやすいと言われています。椅子に座った時に、膝に対してつま先が外に向いてしまう方はこれに該当します。
通常ならまっすぐにつくはずの足が外にねじれてしまうことで、スネの骨膜にかかる負担が増えてしまうからです。
シンスプリントの発生メカニズム
ではなぜシンスプリントになってしまうのでしょうか?なぜ上記の人はシンスプリントになりやすいのでしょうか?
足部にはアーチがあり、これが着地の際に衝撃を吸収してくれます。一番馴染みがあるのが、土踏まずの部分ですね。このアーチが足部の内側、外側、そして横方向へと、ドーム状に形成されています。これが崩れると、足首が内側に倒れてしまいます。そうすると、足首の内側を通って足の骨に付いている後脛骨筋や長拇趾屈筋、長趾屈筋などが引っ張られ、筋肉が常に少し伸ばされた状態になります。この状態が続くと筋肉が脛骨に付着している部分が常に引っ張られた状態になり、疲労が溜まって炎症が起きてきます。
これが、骨の表面にある骨膜というものの炎症です。この状態でさらに無理をしてしまうと骨がストレスに耐え切れなくなり、疲労骨折を引き起こしてしまいます。
アーチが落ち込んでこの機能が上手く働かなくなってしまうと衝撃吸収がしっかり出来なくなり、衝撃吸収を下腿部の筋肉でしなければいけなくなるので負担がかかることとなります。
アーチが崩れてくると総じて足部の骨のアライメント(配列)が崩れていき、足部から足首、下腿の骨や筋肉へとより負担が増し、悪循環に陥ってしまいます。
よって足部からしっかり調整していき、アーチを形成してあげることも重要になります。
シンスプリントの対処法
シンスプリントになってしまったら、まずはアイシングを行って安静にしましょう。シンスプリントの初期の段階ではあまり気にすることがなく、放っておいたら徐々にひどくなってくるというパターンが非常に多いです。
すねの辺りに違和感が出始めたら、練習前のウォーミングアップとストレッチ、練習後のストレッチとアイシングを怠らないようにして下さい。
また、上記の原因に挙げたように、足のアーチが落ちていることによって地面からの衝撃を吸収できずに、すねに強い衝撃が続いていることが原因のこともあります。足裏のマッサージなども並行して行った方がいいです。
放っておくと疲労骨折になりかねません。危険信号を見逃さずに、早い段階から対処するようにしましょう。
シンスプリントのテーピング
スネに痛みがあっても、どうしても練習や試合にでたいという場合にはテーピングをすることも有効です。
完全にシンスプリントを治すにはしっかりと休ませる必要がありますので、痛みを我慢しすぎないようにしてください。
めんてなで出来ること
膝から下にねじれがでている可能性があるため、まずは脚のねじれを整えることから始めていきます。偏った身体の使い方はクセとなるので、身体を均等に使えるようにします。
身体の硬さ(特に足首の硬さ)があると、つま先から地面につくストップ動作の繰り返しになります。これはすねへの衝撃を強くしてしまいます。
またこういった動作は膝への負担も大きい為、膝の障害も助長してしまいますので改善が必要です。アキレス腱の硬さはなかなか改善していきませんが、毎日行うことで徐々に柔らかくなっていきます。
お店での施術とともにご自宅でのストレッチやエクササイズの指導をしますので、ぜひご自宅でも頑張ってケアをしてください。アーチの機能を回復する指先のトレーニングや、重心の位置を整えるエクササイズを行うことで、接地時にかかる衝撃も減らすことができます。
アーチの回復には、立方骨という骨が要となってきます。めんてなでは、組織のリリースによって骨の配列も整え、アーチの回復を手助けし、改善を目指します。
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