野球肘は大きく分けて、内側型・外側型・後方型の3パターンに分類することができます。特にジュニア期に肘を痛めてしまうと、骨の変形が現れたり、大人になっても痛みを引きずることもあるので要注意です。

内側型

肘の内側に痛みが出たとき、ジュニア期と大人では痛めている場所が異なります。

ジュニア期の場合、骨がまだ完全に出来上がっておらずやわらかい状態です。ここに繰り返しの投球やとても強い力での投球による牽引力が働くことで、骨が引っ張られて小さく削れたり(剥離骨折)、ヒビが入ったり(骨端線離開)しやすいのです。

野球で肘を痛めて当店に来る小学生や中学生は、ほとんどの選手が股関節が硬いです。股関節が硬いから、投げ込むときに『深く沈み込めない』『膝を押さえ込めず身体が流れる』といった現象が見られ、その結果肘を痛めてしまうように思えます。そのため、肘周りの炎症を取り、肩周りの柔軟性を高めたら、股関節のストレッチを入念に行っていきます。

また、いくら身体が柔らかく、いいフォームで投げていたとしてもジュニア期の身体には負担が大きいです。この辺のことは周りの大人がしっかりと見守っていく必要がありそうですね。

大人の場合、骨は完全に出来上がっていますが肘の内側への牽引力は働いているため、内側についている靭帯を痛めてしまいます(内側側副靭帯損傷)。プロ野球選手が肘を痛めて手術をするといったときに、切れてしまった靭帯を縫合する手術が行われています。

外側型

 

 

初の著書|太鼓打ちのための身体の整え方 〜呼吸・体幹編〜

初めての著書

打ち込む力を引き出す!太鼓打ちのための身体の整え方
〜呼吸・体幹編〜

を電子書籍にて上梓しました。

”太鼓打ちのための”という表現になっていますが、野球やテニスといったオーバーヘッド種目、音楽をされている方など身体を使うすべての方に参考になる内容になっています。

これまで様々なチームで指導をしてきましたが、いいパフォーマンスを発揮するためには呼吸や体幹の動きを整えていくことが最優先なのではないか、という結論にたどり着きました。

いかに呼吸を整えることが大切か、体幹の動きを適切なものにするためにはどんなことが必要か、それらを一冊にまとめたものが本書籍になります。

ただストレッチやマッサージ、筋トレをしているだけでは身体を変えることはできません。

その前提としての呼吸の最適化であったり、体幹の動きの最適化をしていくことで、トレーニングの効果もさらに高まってきます。

「腰を痛めることなく動き続けたい」
「呼吸が浅いのをなんとかしたい」
「もっといいパフォーマンスをしたい」

という方におすすめの一冊です。