前十字靭帯断裂の再建手術前にやるべき術前リハビリ

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今日は1月始めにスキーで前十字靭帯を断裂し、2月始めに再建手術を行ったお客さまがいらっしゃいました。

スキー競技で起きやすい膝前十字靭帯損傷のメカニズム』の記事でも紹介しましたが、スキーで前十字靭帯を断裂することはとても多いです。

先日のソチオリンピックではモーグルの伊藤みき選手や村田愛里咲選手、スロープスタイルの高尾千穂選手が前十字靭帯損傷の影響で棄権を余儀なくされました。

術前リハビリの大切さ

前十字靭帯を断裂すると、大体手術をするまでに1ヶ月ほど期間を空けます。この理由を知っておくと、術前のリハビリがどれだけ大切かがわかります。

  • 関節内の腫れをおさえる
  • 膝の可動域を回復させておく
  • 筋力を回復させる

術前リハビリの目的は主に上記の三つです。

靭帯が切れているのに「可動域回復や筋力回復は無理でしょ」という声があるかもしれませんが、実は靭帯が切れただけだったらそんなに痛みは強くありません。

靭帯は関節を支えているだけのものなので、運動をすること自体は意外とできるんです。ただし、動きには最大限の注意を払って医師や理学療法士、トレーナーの指導のもと、慎重に行う必要があります。

これをしておかないと手術後の回復が遅くなってしまいます。手術をすることで関節がかたくなり、筋力が低下してしまうので少しでもそれらを防ぐことが大切。

ちなみに私(倉持)も2018年4月に前十字靭帯を切ってしまい、仕事の関係で8月に手術を受けました。4ヶ月のリハビリ期間があったおかげか、術後3日で歩けるようになりました。詳細はこちらの前十字靭帯リハビリ記をご覧ください。

術後のリハビリ

そして、術後も徐々に可動域訓練をしていく必要があります。

ここで注意することは、伸展可動域をしっかりと意識すること。屈曲可動域は術後3ヶ月で完全屈曲を目指せばよいのですが、完全伸展は術後6週ほどで取り戻したいところです。

その点を考慮したとき、今回の方は術前は特に指示がなく1ヶ月間ほぼ固定したまま。術後もリハビリはそんなに指示がなかったとのこと。

それで不安に思い、当店にいらっしゃいました。

実際に大きな病院ではない場合、膝の手術の症例が少ないところもあるのは確か。それを言ってもしょうがないので、失われた6週間を取り戻すために可動域の回復に努めます。

膝の伸展・屈曲などの可動域訓練はパートナーの補助があるほどスムーズに進めることができます。

また筋力回復のために膝の曲げ伸ばしを行いますが、このときの負荷をかけるのもパートナーがいると力の調節がしやすいという点が挙げられます。

まずは術後6週間での完全伸展、全荷重を目指しているところです。

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      投稿者プロフィール

      倉持江弥
      東京都府中市のコンディショニングサロンめんてな代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。

      初の著書|太鼓打ちのための身体の整え方 〜呼吸・体幹編〜

      初めての著書

      打ち込む力を引き出す!太鼓打ちのための身体の整え方
      〜呼吸・体幹編〜

      を電子書籍にて上梓しました。

      ”太鼓打ちのための”という表現になっていますが、野球やテニスといったオーバーヘッド種目、音楽をされている方など身体を使うすべての方に参考になる内容になっています。

      これまで様々なチームで指導をしてきましたが、いいパフォーマンスを発揮するためには呼吸や体幹の動きを整えていくことが最優先なのではないか、という結論にたどり着きました。

      いかに呼吸を整えることが大切か、体幹の動きを適切なものにするためにはどんなことが必要か、それらを一冊にまとめたものが本書籍になります。

      ただストレッチやマッサージ、筋トレをしているだけでは身体を変えることはできません。

      その前提としての呼吸の最適化であったり、体幹の動きの最適化をしていくことで、トレーニングの効果もさらに高まってきます。

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