前十字靭帯の再建手術から三日目、無事に退院しました
今日で前十字靭帯(ACL)の再建手術から三日目。いろいろありましたが、無事に退院することになりました。ありがとうございます。
膝自体は順調すぎてこわいくらいですが、ひとまず早めに仕事には復帰できそうで良かったです。
午前のリハビリ
午前の退院だったのですが、PTさんが時間を作ってくださいまして、退院までの時間で最後のリハビリをしてくれました!
感謝しかありません。
周径囲測定と可動域測定
手術や前日のリハビリの影響でまだまだ腫れぼったくなりやすく、腫れすぎていると可動域の制限を生んでしまいます。
まずは腫れやむくみがでていないかを周径囲測定でチェック。
前日と変わらず問題がなければ次に可動域のチェックを行っていきます。
自力でどこまで伸ばすことができて曲げることができるのか、他力でとこまで伸ばして曲げることができるのか。
前日の午後よりは少し劣るものの屈曲は120°までいけたので、ぼちぼちの結果となっています。
クワッドセッティングとSLR
実は朝から少し歩いてみたのですが、あまりうまく力を入れることができず危うく膝崩れを起こしそうになっていたのです。
やはり朝一は体が目覚めていませんね。
不安だったのでリハビリ室までは装具をつけて移動したのですが、クワッドセッティングとSLRをすることでしっかりと膝周りが安定しました。
なんだかんだ言っても筋肉に刺激を入れないことには正しく動いてくれないということを体で感じました。
SLRは太もものしっかりと力が入っていれば膝が曲がることなく足を持ち上げることができるはずなんです。
でも、クワッドセッティングをやっておかないと途中で膝が少し折れてしまうんですね。
このちょっとの差が歩いている時の膝崩れに大きく影響してくるので、ちゃんとした流れというのは非常に大切です。
歩行訓練
しっかりと力が入るようになったことを確認してからは、
ひたすら歩いていきます。
リハビリ室の中をぐるぐると歩いていきます。
朝の膝崩れ未遂が嘘のように、うまく地面を蹴ることができてスムーズに歩くことができます。
が、入院からそこまで歩いていなかったので3周目あたりからかなりしんどくなってきます。。。
体力が落ちるのは早い。
踏み込みの練習
接地の部分や離地(蹴り出し)のところで少し安定感がないということで、踏み込むだけの練習を行ってくれました。
「普段のリハビリではここまで細かく見ることはないんですが、、」
とのことでしたので嬉しいですね。
細かい動作のことなのですが、接地の際に足の向きや膝の向きに若干のねじれがあったようなのです。
その部分を確認したら、その原因部分をリリースして緩めてもらってまた動きの確認。
再度歩いてみたら歩きやすさが全然違います。
先ほどまでもしっかり歩けていたと思っていたのですが、明らかに地面を蹴れている感覚が強いです。
恐るべし。
こういったちょっとした動作分析や細かい部分まで見ることができると効果も実感しやすいんだな、ととても勉強になりました。
これで全5回のリハビリを終了したわけです。
退院時の歩行がこちら。術後三日目でここまで歩けるようになるとは思ってもいませんでした。
手術を執刀してくださった山田先生とヘルプしてくださった加藤先生には言葉がありません。ありがとうございます。
5日間の入院を終えて
怪我をして手術をするということは一般的に考えるとネガティブなことしかないのですが、私自身は非常に多くのことを学ぶことができる機会となりました。
自分がどんな怪我をして、どんな治療が必要で、どんなリハビリをしていけばいいのか。
以前よりも強い体に戻るためにはしっかりとした手順を踏んで取り組んでいかなければいけませんし、逆にただしい手順を踏むことができれば素晴らしい道が見えるのかなと思います。
病院選び
今回、亀田総合病院に手術をお願いしたのは、もちろん以前から勉強会などでお世話になっているのもありますが、それ以上に最新の機器や術式に対する感度が高いということが挙げられます。
医療は日進月歩と言いますが、手術の方法も日々進化しています。
膝の前十字靭帯の再建手術を30年前に受けた方が通ってくださっていますが、今の方法とは全く異なる術式のためかなり苦労します。
最新の方法がいいかどうかは別として、ただしい知識と正確な技術を持ち、様々な方法に対応できるということは安心できる材料の一つと言えます。
●どんな術式があるか
●その術式の難易度
●メリットとデメリット
などを判断材料として病院選びができるとその後のリハビリなども変わってくると思います。
あとはリハビリがどこまでしっかりしているかということも大切なポイントですね。
リハビリの重要性
私自身もリハビリが重要だと思っているからこそ保険診療ではできないアスレティックリハビリテーションの施設を作ったわけですが、改めて自分の力で動くことの重要性を実感しました。
ストレッチする
電気を流す
マッサージをする
だけでは、体は変わらないんです。
正しく力を入れて筋肉を動かすようにするには、力の入れ方を学習しなければいけません。
入れ方がわからない時のために、そのスイッチをどのように押してあげるかがトレーナーのやるべきことなんですね。
結局は自分で動いていかなければ体は目覚めてくれません。
そのことを再認識できただけでも今回の手術はとてもいい経験となりました。
理学療法士さんと話しをしたのですが、
●保険診療でできること
●保険診療ではできないこと
があるので、退院した後の患者さんがなかなかリハビリに通えない現状がもどかしいとのこと。
私たちも病院などと連携を取りながら、術後になかなか回復しきれない方のためにしっかりとした指導ができるようにチャレンジしていきたいと思います。
投稿者プロフィール
- 東京都府中市のコンディショニングサロンめんてな代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。
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初の著書|太鼓打ちのための身体の整え方 〜呼吸・体幹編〜
打ち込む力を引き出す!太鼓打ちのための身体の整え方
〜呼吸・体幹編〜
を電子書籍にて上梓しました。
”太鼓打ちのための”という表現になっていますが、野球やテニスといったオーバーヘッド種目、音楽をされている方など身体を使うすべての方に参考になる内容になっています。
これまで様々なチームで指導をしてきましたが、いいパフォーマンスを発揮するためには呼吸や体幹の動きを整えていくことが最優先なのではないか、という結論にたどり着きました。
いかに呼吸を整えることが大切か、体幹の動きを適切なものにするためにはどんなことが必要か、それらを一冊にまとめたものが本書籍になります。
ただストレッチやマッサージ、筋トレをしているだけでは身体を変えることはできません。
その前提としての呼吸の最適化であったり、体幹の動きの最適化をしていくことで、トレーニングの効果もさらに高まってきます。
「腰を痛めることなく動き続けたい」
「呼吸が浅いのをなんとかしたい」
「もっといいパフォーマンスをしたい」
という方におすすめの一冊です。