学生時代に捻挫をしてから足首がグラグラで不安定という方のコンディショニング【事例】

この記事はプロモーションが含まれています

足首の捻挫を経験している方はとても多いです。
ただ、捻挫というとそこまで大きなケガというイメージがなく、そのまま放置して運動をしている方多いのも事実です。

足は体の中で唯一地面と接している部分。
だからこそ足の不安定さが原因でパフォーマンスを落としているケースもよくあります。

今回はまさにそんな一例でした。

現在の足の状態

子供の頃から野球のピッチャーをされていたAさんは、学生時代に軸足を捻挫した経験があります。

そこからなんとなく軸足の不安定感があり、それが原因で野球肘をやってしまったとのことでした。


まずは足の形状と動きをチェック。

足もゆがみやねじれが出てきて、それによってどこに負担がかかりやすいのかを予測します。結果は以下の通りです。

  • 大きなゆがみや変形はない
  • 右足の甲が左に比べると少し高い
  • 右足首に背屈制限がある(足首が曲げづらい)
  • 右足首を伸ばすとアキレス腱あたりに痛みやつまる感じが出る
  • 右足での片足立ちはふらつきが大きい

これらはだいたい足首の捻挫の後遺症として出やすいものばかりなので、かなり影響は出てそうです。

左右の足圧の違い(ビフォー)

実際に足圧計の上でつま先立ちをしてもらった映像がこちら。


ビフォーの両足で気になるポイントは2点。

1つ目は動き出しが左足優位になっている点。右足首の影響なのか、無意識のうちに左足から力を出す癖がついているように感じます。

2つ目はトップのポジションで右足が外側荷重になってしまう点。これは最大底屈位での距骨のはまり込みが不十分で外側に逃げてしまっていることが考えられます。


片足ずつを見ていくと、より顕著に違いがわかります。足首の動きを見ながら足圧を見ていきましょう。

右足の方は踵を上げていくにつれて足首がねじれていき、外側に荷重しています。

さらに左右の足圧分布も、左足支持では左9:右1くらいであるのに対して、右足支持では右7:左3くらいと右足で蹴れていません。

左右の筋電図の違い(ビフォー)

スネの外側にある腓骨筋という筋肉に、その活動量を測れる装置をつけて実際にどれくらいの活動をしているかを測定しました。

両足でのつま先立ちではそこまで大きな左右差が出ていないものの、右足支持の時に左と比較して少し活動量が多いように感じます。(誤差の範囲内ではありますが)

おそらく真っ直ぐ蹴り上げるのではなく、外側に寄りかかっているような動きになっていることから、右の長腓骨筋の活動量が増えたのかなと推測しています。

これは施術をしてアフターの筋電や動画を確認して検証してみる必要がありそうです。

実際に行ったこと

足首の動きで特に重要になるのが、真ん中にある距骨(きょこつ)という骨です。

人体の中では珍しく筋肉がついていない骨なのですが、捻挫などによって影響を受けやすい骨でもあります。

この距骨の周りについている筋肉を緩めて、動きの再教育をしていくことで、ねじれてしまった距骨の位置を修正して安定感を出していきます。


※詳しい足首周りのリハビリトレーニングに関してはこちらの記事にまとめてあります。

再発しやすい足首の捻挫に効果的なリハビリトレーニングの方法【症例】



足の状態アフター

緩めるだけでは地面に立った時にまた戻りやすくなってしまいますので、緩めた後はしっかりトレーニングをします。

それと同時に自宅でもできる簡単なエクササイズを2つほどお伝えして終了となります。

人間の身体はどうしても元に戻ろうとする習性(クセ)があるので、この悪いクセを断ち切ることでいい動きが身体に染みついて痛みや不安がない体へと変わっていきます。

左右の足圧の違い(アフター)

まず両足の足圧の移動線を見るだけでも違いがわかると思いますが、右足優位で動けるようになっています。

立ち上がりのタイミングで左足優位でしたが、しっかりと右足で蹴れています。

さらにトップのポジションで右足が母趾球に乗れるようになりました。底屈の角度もかなり改善されているのもわかります。


片足でのつま先立ちも一目瞭然です。

右足の不安定さがなくなり、しっかりとはまっているからこそ、ブレずに力を伝えられるようになりました。

左右の筋電図の違い(アフター)

映像や足圧からは大きな変化が見られましたが、表面筋電からはそこまで大きな変化を見ることはできませんでしたが、強いて言うなら力の立ち上がりが早くなったのかなという印象があります。(両足のアクティブ期)

右足は外側によっかからなくなったので活動が低下するかな、と思ったのですがそんなことはなくほぼ同じような波形です。

外側によっかからない分、底屈をしっかり行えるようになったからなのかもしれません。


本人の感覚的にも片足立ちがかなり安定しているとのことで、これで今回のセッションは終了となりました。

1ヶ月後に再来店された時にも動きはいい状態のままで、本人も安定して流れている(社会人野球で)とのことで大変満足いただけました。


足首の状態を維持するためには毎日のストレッチとトレーニングは欠かせません。

ストレッチボードを洗面所に置いていくと、歯を磨いている間はストレッチなど意識しやすくなるのでおすすめです。

足首の捻挫に関するお問い合わせは

  • 足首がグラグラして安定感がないから力が逃げている感じがする
  • とにかくこの痛みをなんとかしてほしい
  • スポーツ復帰までどんなことをすればいいのか知りたい



このようなお悩みがある方は一度ご相談ください。専門のパーソナルトレーナーがあなたの体にあった施術とトレーニングをマンツーマンで対応致します。

ご自宅でできる簡単なストレッチやトレーニングの指導なども行いますので安心して取り組むことができます。

お問い合わせ・ご予約はこちら

お問い合わせや施術のご予約はこちらのフォームより承ります。

ご予約を希望される方は、ご希望の日時や連絡先を下記フォームに記入して送信をお願い致します。後ほどスタッフから折り返しのメールをお送りししますので、日時の確認を終えた段階でご予約が成立となります。

LINEでご予約

スマホで見ている方はQRコードをタップ、パソコンで見ている方はLINEを起動してQRコードを読み込んでください。

【追加】をタップすると当店からメッセージが届きますので、

  • お名前
  • ご希望の日時(第三候補まで)
  • 電話番号

をご記入の上、送信してください。日時を確認した後に折り返します。

メールでのお問い合わせ・ご予約

メールフィルターをお使いの方は下記ドメインを受信可能にしてお送りください。
@mentena.com

    お問い合わせご予約取材・イベント依頼その他のご連絡

    ※ご希望の日にち・時間帯を第三候補までご記入ください
    ※メッセージをいただいて24時間以内に返信しますので、迷惑メールやプロモーションボックスも含めてご確認ください

    お電話での問い合わせ

    お急ぎの方、当日の予約をご希望の方はお電話にてご予約を承ります。
    平日 9時〜20時 / 土曜日 9時〜18時

    TEL : 050-5897-9371

    セッション中や移動中は電話に出られないこともありますのでご了承ください。

    フォローよろしくお願いします!

    投稿者プロフィール

    倉持江弥
    東京都府中市のコンディショニングサロンめんてな代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。

    初の著書|太鼓打ちのための身体の整え方 〜呼吸・体幹編〜

    初めての著書

    打ち込む力を引き出す!太鼓打ちのための身体の整え方
    〜呼吸・体幹編〜

    を電子書籍にて上梓しました。

    ”太鼓打ちのための”という表現になっていますが、野球やテニスといったオーバーヘッド種目、音楽をされている方など身体を使うすべての方に参考になる内容になっています。

    これまで様々なチームで指導をしてきましたが、いいパフォーマンスを発揮するためには呼吸や体幹の動きを整えていくことが最優先なのではないか、という結論にたどり着きました。

    いかに呼吸を整えることが大切か、体幹の動きを適切なものにするためにはどんなことが必要か、それらを一冊にまとめたものが本書籍になります。

    ただストレッチやマッサージ、筋トレをしているだけでは身体を変えることはできません。

    その前提としての呼吸の最適化であったり、体幹の動きの最適化をしていくことで、トレーニングの効果もさらに高まってきます。

    「腰を痛めることなく動き続けたい」
    「呼吸が浅いのをなんとかしたい」
    「もっといいパフォーマンスをしたい」

    という方におすすめの一冊です。