何もないところで何故かつまずいてしまう時に考えられる原因
●何もないところでつまずいてしまう
●足首をグネッとひねってしまう
という悩みを抱えている方はいませんか?実は子供の頃からつまずくクセがあって、気にしていたけど何が原因かがわからないという方は意外と多いように感じます。
これまでお客様の対応をしてきた中で、いくつか考えられる原因がありますのでシェアしたいと思います。
感覚受容器の存在
人間の身体には、自分の身体がどの位置にあるかを知らせるセンサーのようなものが全身にあります。そのセンサーは感覚受容器(メカノレセプター)と呼ばれ、立っている時のバランスをとるために足底には多くの受容器が存在します。
足裏から入ってきた感覚と、目や三半規管から得た位置情報を脳で処理しながら、各筋肉に指示を出してバランスをとるわけです。
足の裏の中でも特に親指付近、指の付け根付近、かかとに多く存在する感覚受容器ですが、使われなくなると徐々に機能が低下することがわかっています。
ここで問題なのが、なぜ使われなくなってくるか。足裏を使いづらくなる要因を探ることが今回の答えにつながります。
幼少期に骨折をしてギプスで固定していた
ギプスをして足を地面につかない生活をしていると、足裏の感覚が鈍くなってきます。特に子供の頃にギプス固定をしてしまうと、感覚入力が乏しいままに成長してしまうのでバランスが悪くなりやすいです。
足首の硬さや指の反りにもつながってしまうので、幼少期に足をギプス固定した後は裸足での生活を意識して行う方が良さそうです。
サンダルでの生活をしている
サンダルやスリッパを履く生活に慣れると、脱げないように足の指先を反らせるクセがついてしまいます。感覚受容器は親指周辺に多いという話しをしました。
指先を反らせる生活をすることは、足の指がついていないということなので感覚入力が少なくなってしまいます。しっかりと指先(特に親指)を地面について掴む感覚があるといいですね。
外荷重がクセになっている
立っている時に足の外側に体重をかけるクセがある人は親指(拇趾球)に荷重をかけづらくなります。O脚の方や、骨盤が広い方は外荷重になりやすい傾向があります。
外荷重になっている方はお尻が使いづらいことが多いので、足よりもお尻周りのトレーニングをしていくと改善しやすいと思います。骨格的な面に関しては遺伝的な要素も強いので、自分では気づきにくいかもしれませんね。
スポーツで捻挫をしたことがある
サッカーや体操などで捻挫をしてしまうと、感覚受容器の機能が低下してしまいます。
小学生のうちは大人に比べると靭帯は柔らかいですが、それでもかなりのテンションがかかったりすると損傷を起こします。それを繰り返してしまうと、足首のグラグラ感はおさまらなくなってしまいます。
つまずかないようにするには
ここからが本題ですね。では、どのようにすればつまずかなくなるのかということです。足の裏を使うことが大事なのはわかると思いますが、どのように足の裏を使うかというところがポイント。
カカトから親指までがしっかりとついていることが第一条件となります。
親指を使う練習
まずは親指を握り込めるようなトレーニングをしていきましょう。タオルギャザーのように指先だけを使うことも大事ですが、できるなら指先だけでなく足首も同時に動かしていきます。
指先を丸める筋肉はふくらはぎまで伸びています。そこまで可動範囲を広げることで、より大きく使うことができます。
指先をしっかりと丸めてから、足首を伸ばすように意識しましょう。
お尻のトレーニング
体のバランスをとるために、お尻の横にある中臀筋(ちゅうでんきん)という筋肉が使われます。腰を反ってしまうクセがあったり、内股のクセがあるとお尻は使いづらくなります。
自分ではお尻を使っていると思っても、代償動作で腰を使ってしまったり太ももの前側を使っているパターンを見かけます。
使いたい筋肉を正しく使えているか。最初は難しいと思うので、専門家に見てもらうと確実かなと思います。
スネの外側を使うトレーニング
感覚が乏しくなってくると、徐々に足先が垂れてしまいます。仰向けに寝てリラックスした時に足先が垂れすぎてしまうと、足先を引き上げられなくなってしまいます。
スネの外側を使うことで、足先を引き上げやすくなるので地面に引っかかりにくくなります。
足のむくみ解消のために作られていますが、同じ効果を得ることができます。スネの周辺を使えていることを意識してください。
転倒はお年寄りの心配だけではない
最近は子供の転倒も増えており、手首を骨折する小学生が増えているそうです。靴も高性能になり、外で遊ぶ環境も限られてきました。
その影響で体が退化してしまってはもったいないですよね。
つまずきやすいのには、それなりの理由があるのでできることから対処していきましょう!
投稿者プロフィール
- 東京都府中市のコンディショニングサロンめんてな代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。
最新の投稿
- 呼吸2024年12月24日呼吸のことをもっと深く学ぶためにどの書籍がおすすめですか?
- イベント2024年12月20日鼓童特別公演「山踏み」行ってきました!
- セミナー2024年12月18日12月のオンラインワークショップは腰痛予防
- トレーニング2024年12月17日安全にイスから立ち上がれるようになるためにやっておきたいトレーニング
初の著書|太鼓打ちのための身体の整え方 〜呼吸・体幹編〜
打ち込む力を引き出す!太鼓打ちのための身体の整え方
〜呼吸・体幹編〜
を電子書籍にて上梓しました。
”太鼓打ちのための”という表現になっていますが、野球やテニスといったオーバーヘッド種目、音楽をされている方など身体を使うすべての方に参考になる内容になっています。
これまで様々なチームで指導をしてきましたが、いいパフォーマンスを発揮するためには呼吸や体幹の動きを整えていくことが最優先なのではないか、という結論にたどり着きました。
いかに呼吸を整えることが大切か、体幹の動きを適切なものにするためにはどんなことが必要か、それらを一冊にまとめたものが本書籍になります。
ただストレッチやマッサージ、筋トレをしているだけでは身体を変えることはできません。
その前提としての呼吸の最適化であったり、体幹の動きの最適化をしていくことで、トレーニングの効果もさらに高まってきます。
「腰を痛めることなく動き続けたい」
「呼吸が浅いのをなんとかしたい」
「もっといいパフォーマンスをしたい」
という方におすすめの一冊です。