股関節の痛みや可動域の制限を改善するには
股関節の痛みを感じたり、痛みではなくても違和感を覚える人は意外と多いですよね。股関節の可動域が狭いと感じている人も多いのではないでしょうか?
膝の痛みや腰痛の原因も、見ていくと股関節の可動域の問題からきているのではないかと思える場合もあります。
今回は股関節の可動域制限を改善した例を紹介します。
股関節の可動域とは
一言に股関節の可動域が狭いと言っても、非常に漠然としています。その理由は、股関節が球関節と呼ばれて360°動かすことができる関節だからです。
前後の動き(歩行など)
横の動き(バランスをとる、横に踏み出す)
ひねりの動き(方向転換など)
基本的にはこの3方向の動きで、これらの組み合わせで様々な方向に動くことができるようになるわけです。
前後方向の動き
股関節の前後方向の動きで一番に思い浮かぶのは、歩行動作でしょうか。厳密には違いますが、ボールを蹴る動作も前後方向の動きに分類できますね。
●足を胸に引きつけようとすると股関節の前側がつまる
●ストライドが伸びない
●お尻が詰まった感じがする
症状としてはこのような感じです。
この動作が制限されると、日常生活に支障をきたすのでとても困ります。まずはこの動きを改善していくのが先決と考えています。
横の動き
横に足を踏み出したり、バランスを崩しそうになった時に踏ん張るのが横方向の動きとなります。お尻の横にある中臀筋の機能低下などが原因と見られています。
●歩く時にふらついてしまう
●太ももの外側が張りやすい
といった時に横方向の動きの制限が起きていると考えられます。
お尻の横にある中臀筋が何らかの原因で機能しなくなり、その代わりに付け根から膝の外側に伸びている大腿筋膜張筋が働きすぎている可能性が高いです。
この筋肉の動きを抑えて、中臀筋を使えるようにしていくのが課題として挙げられます。
ひねりの動き
前後方向や横方向の動きに比べると、いくつかの筋肉を協働して動かさないといけない点や大腿骨(太ももの骨)の形状の複雑差が影響をして、改善に時間がかかる動きでもあります。
股関節の内側や太ももの外側、お尻の部分で引っかかりが出やすいので、丁寧に動きを調整していく必要があります。
股関節に痛みが出ていた方の症例
今回、来店された方は趣味でバスケットボールをしているとのことで、かなり以前(10年ほど)から股関節の違和感があったそうです。それが痛みとして感じるようになったのは3年ほど前くらい。
そこからは、動いては痛みがおさまるまで休んでを繰り返し、徐々に痛みが抜ける間隔が長くなってきたために来店されました。
セッション前の状態
簡単な動きのチェックをしても差は一目瞭然です。

見ていただければわかる通り、左脚が明らかに上がっていませんよね。
上げていく段階で左のお尻とハムストリングスの間付近につまるような感じがあり、上げられる気がしないという感じです。それ以外にも外側に痛みが出たり、内側につっぱる感じもおっしゃっています。
セッションの流れ
やっていくこととしては、
●股関節の前側にあるつまりの改善
●お尻の引っかかり部分を緩める
●内転筋や中臀筋の活性化
といったところにアプローチをしていきました。
一人でストレッチをしたり筋トレをしようとしても、引っかかりや痛みが出てしまうため、そもそもその姿勢が取れないということもあります。やりすぎて、さらに痛みが出てしまうのではないかという不安もありますよね。
トレーナーが支えてリラックスすることを思い出しながら、自然な動きを復習していくことで筋肉は徐々に緩み始めてくれます。
そこから、ただしい骨の動きを誘導してあげながら一緒に動かしていくと徐々に体の使い方が自然になってくるのです。
セッション後の状態
セッション前に行った動作を再度行ってもらいました。

左脚の上がり方が明らかに変わってますよね。右脚との差はあと10cmほどといったところでしょうか。
数メートルほど歩いてもらいましたが、足を踏み出す感覚が変わって、しっかりと地面を捉えられているという感想をいただきました。
ひねりの動きはまだまだ改善ができていないので、ご自宅でのホームエクササイズをお伝えし、次回以降にどのような流れでアプローチしていくのかを説明して終了となりました。
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- 東京都府中市のコンディショニングサロンめんてな代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。
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