プロ野球選手の自主トレーニングキャンプ in 沖縄 Day.2 午前

2日目からはいよいよ本格的にトレーニングが開始されました。1日目に行った評価(ケガの度合いやトレーニング目標)をもとに作られたプログラムに沿って進められます。

ストレングスコーチ、コンディショニングコーチ、理学療法士という3名のスペシャリストが選手一人につき20分ずつ時間を取り、それぞれの立場から弱点克服のためのアプローチをしていきます。


このトレーニングキャンプの素晴らしいポイントがここ。

トレーナーやコーチ主導ではなく、選手一人一人が向かいたい先を示してあげて、そのアプローチ方法を教えることが目的です。全員が同じプログラムで「せーの、はい」という感じで練習を進めてしまっては意味がありません。

選手が9人いたら9通りの方法があり、しかもそれぞれの立場から教えてくれるので選手自身が考える力をつけることができるのです。


こちらが理学療法士の片田さん(独立リーグ石川ミリオンスターズ)が担当するのは、体の可動域の回復。トレーナー用語でいうとMobilityの回復というやつです。

これまでの怪我や手術の影響で、本来動かせるはずの可動域を動かすことができなくなります。そうなると、その部位に痛みが出たり、その動きを他の部分が補って別の部位に痛みが出ることが良くあります。

選手自身が原因をわかっていても、一人ではなかなか改善することはできません。意外と選手自身がわかっていなかった原因なんかも出てきたりします。

それを洗い出して、一番の原因とみられるポイントからアプローチしていきます。基本は手技でのアプローチで、関節のはまりをよくしたり癒着を取ることが優先的に行われていました。


アスレティックトレーナーのキムさんのセッションでは、回復したモビリティに対して正しく使えるようにするコンディショニングトレーニングを指導していきます。

セラバンド、テニスボール、タオルなど身近なものを利用したトレーニングで、可動域を正しく使う方法を伝えます。

選手からすると、今まで使ってこなかった(使えなかった)筋肉の動きを行うので、ちょっとの負荷でも苦悶の表情を浮かべています。きつくなくても、攣ってしまったり。そこが今回のポイント。

使えない部分を使えるようにすることで、これまでできなかった動きができる可能性が広がっていきます。

自分の体の伸びしろを作ることが今回のキャンプでのキーポイントですね。


ストレングスコーチのブランドンが担当するのは、強いストレングス(体幹部)を作ること。

ケトルベル、TRXといった体幹部が自然に使われるような道具を使いながら、負荷をコントロールしています。今回はあくまで可能性の発掘。なので、あまり強すぎる負荷をかけることはありません。

今後はどうなるかわかりませんが。。


今回は日本人選手と韓国人選手が参加していたのですが、それぞれの体はとても対照的で足して2で割ればちょうどよくなる、と3名のスペシャリストは口を合わせて行っていました。

日本人はモビリティ(柔軟性)に優れているがスタビリティ(力)が弱い
韓国人はモビリティ(柔軟性)に劣るがスタビリティ(力)は強い

それぞれのバックグラウンドが違うため単純に比較することはできません。韓国選手に話しを聞いてみると、中学時代からウエイトは熱心だったし、とにかく豚肉をよく食べるそうです。

こういった違いもあるので、様々なバックグラウンドを持っている人が集まることはとても意義があると感じました。

では、単純に日本人が中学時代からウエイトトレーニングを積極的に行えばいいのかと言うと、決してそうとも言い切れないこともあります。高校の甲子園というものがあるように、日本のジュニア野球は世界的に見ても少し特殊ですからね。


二日目の午前中は約3時間、ケアとトレーニングをみっちり行って終了しました。

もちろん空き時間ができてしまう選手もいますが、それぞれの選手が必要なことを考えて行っているので無駄な時間は一切ありません。

他の選手がケアしてもらっている場を見ているだけでも勉強になるという選手もいるし、選手同士でアドバイスしあっている姿もみられます。

こういった気づきを得られる環境を作ることは、普段の技術練習だけではなかなか経験できませんよね。たった半日ですが、非常に濃い3時間でした。

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