手術?それとも保存?【アキレス腱断裂のリハビリ③】
とりあえずの応急処置も終わり、近所にある救急病院へと向かいます。病院では
脚の状態を確認されて、今後の方針などの相談などをするだろうな-と頭に思い
浮かべながら「手術だけはしない」と心に決めていました。
最近では保存療法でも同じような成果が出ていると報告されていますからね。
救急で対応してくださった先生は整形の専門の方だったので、アキレス腱の状態
を見るなり「これは手術だね」と一言。自分としては保存を希望していましたが
・手術後の計画を細かく教えてくれた
・今後のスポーツとの兼ね合い
・先生が無理やり手術日を空けてくれた
と、諸々手筈を整えてくれたので手術の決断をしたわけです。
手術と保存療法の違い
そもそも手術をする方法と保存(ギプス固定のみ)療法でどんな違いがあるか。
固定期間、再断裂の可能性、リスク、スポーツ復帰の時期などそれぞれにおける
メリットやデメリットがあるのでそれを比較してみます。
【手術療法】
方 法:切れたアキレス腱を縫合する
固定期間:ギプス固定+装具で4~8週
復帰時期:約6ヶ月
再断裂率:1.7~5.4%
備 考:入院が必要・費用がかかる ・感染症のリスク
【保存療法】
方 法:ギプスや装具で固定して安静
固定期間:ギプス固定+装具で6~10週
復帰時期:約8ヶ月
再断裂率:12~20%
備 考:荷重をかける時期による
最近では保存療法でも、正しく進めていけば再断裂の可能性は手術療法とさほど
変わらないというデータも出てきていますし、病院の方針と生活スタイルに応じ
て選択していけばよいと思います。
どちらにしても固定期間を短くして早期の荷重訓練が重要のようです。
固定期間を短くすることは筋力の低下や可動域の低下を防ぐためであり、角度を
調節しての荷重訓練であればアキレス腱にかかる負担も減らせるとのこと。
いずれの方法にしても荷重時期のリハビリがとても重要になります。
私の手術計画
参考までに私が医師から提示していただいた手術からリハビリの計画を、お見せ
致します。これはあくまで参考までに。
入院期間:3泊4日
手術の流れ:脊髄くも膜下麻酔 手術の時間は約1時間
食事制限:特になし(手術前日の21時以降は飲食禁止)
術後2週間:ギプスを外し角度調節ができる装具に切り替え
ここから8週までは角度を調節しながら歩行訓練やリハビリ。術後8週間で装具
もはずし、全荷重での生活や軽いジョギングなども行えるようになる。
4ヶ月くらいでスポーツ復帰を目指し、本格的に戻るには6ヶ月。
こんな感じです。ここまでしっかりと説明をしてくれましたし自分でもある程度
はわかっていましたので、手術を受けるということになりました。
もしアキレス腱を切ってしまいどうすればよいか迷われているというときには、
どんなリスクがあるかなどしっかりと説明してくれて信頼できるところにお任せ
するのが一番だと思います。
投稿者プロフィール
- 東京都府中市のコンディショニングサロンめんてな代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。
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