アキレス腱の回復を早めるために効果的な食事【アキレス腱断裂のリハビリ④】
手術は無事に2時間ほどで終わり、これからはアキレス腱の回復や身体のバランスを整えるためのリハビリをしていく段階に入ります。
と言いたいところではありますが、リハビリよりももっと大切なことを忘れてはいけません。それは、
ズバリ食事です。
運動や身体のケアをすることはもちろん大切ですが、それよりも身体の回復を早めるための栄養摂取はもっと大事。筋トレやダイエットで食事が大切ということと同じようにケガをしたときの食事もとても大切です。
特にタンパク質やビタミンCの摂取はアキレス腱を回復させる上で非常に重要な役割を持っています。
積極的に摂っておきたい栄養
アキレス腱は筋肉と骨をつないでいて、強い力にも負けない強靭な作りをしています。この腱組織を構成している主な成分がタンパク質の一種であるコラーゲン。
そして、コラーゲンを再生させるためにはその他のタンパク質やビタミンC、鉄分などが必要になってきます。
コラーゲンの重要性
アキレス腱が何でできているかというと、そのほとんどがタンパク質の一種であるコラーゲンで構成されています。
コラーゲンというとお肌のプルプルを思い浮かべる方が多いと思いますが、実は身体を作るタンパク質の30%はコラーゲンと言われています。皮膚だけでなく、靭帯、骨、軟骨、血管、角膜などの体のあらゆる組織にコラーゲンが必要になります。
ところが、実はコラーゲンはそのまま体内に吸収されるわけではありません。体内に入ると一度アミノ酸に分解されてから、必要に応じてコラーゲンに再合成されて吸収されます。
体のコラーゲン量は加齢とともに減少する傾向があります。(※お肌にシワができやすくなったり、関節がこわばってきたり、なんとなく実感がありますよね。。。)
体のあらゆる場所でコラーゲンが必要になってくるので、特にケガをした後は積極的にコラーゲンを摂取することが望ましいです。
コラーゲンを多く含む食品としては、
- 動物性でいえば、豚肉、手羽先、牛すじ、牛テールなど
- 海洋性でいえば、スッポン、フカヒレ、エイヒレ、魚の皮、うなぎ、なまこ、カレイ、エビ、くらげなど
- 他にはゼラチン、ゼリー、杏仁豆腐など
イメージとしてはプルプルッとしたやつです。
私は捻挫などのケガをした時はよく手羽先や煮こごりなどを食べていましたが、注意点としてはコラーゲンを多く含む食べ物はカロリーも少し高めな点。
作るのも結構時間がかかったり手間だったりします。そういった時は通販やサプリメントに頼るのも一つの手でしょう。
ビタミンC
コラーゲンの再合成に必要になってくる栄養素の一つがビタミンCです。
ビタミンCは水溶性ビタミンと言って水に溶けやすい性質を持っているため、茹でるとどうしても栄養素が抜けやすくなると言われています。実際にどれくらいビタミンCが抜けるかはカゴメさんのHPより引用させていただきます。
生のほうれん草が含むビタミンCを100%とすると、
茹で時間1分で残存率は74%、
2分で残存率は61%、
3分で残存率は48%、
5分で残存率は40% に減少する。(引用:カゴメ)
茹で時間をコントロールすることでビタミンCもある程度残すことはできますし、茹でることで逆にたくさんの量を食べることができることを考えると一概にビタミンCは生で食べないといけないとも言えないかもしれませんね。
ビタミンCを多く含む食品といえば、野菜や果物なんですが、実はじゃがいもやさつまいもに多くのビタミンCが含まれていることは知られていません。
特徴として、じゃがいもやさつまいものビタミンCは茹でたり熱を加えてもビタミンCがほとんど残るという点。
いも類はカロリーが高いから、と避けている方もいるかもしれませんが効率的にビタミンCを摂るという点ではおすすめです。
例えば、日常的にタバコを吸ったりお酒を飲む方は、ビタミンCが足りなくなる傾向があります。そういった時はサプリメントで摂取するようにしておきましょう。
鉄分
もう一つ、コラーゲンの再生に必要なものが鉄分。日常でも不足しがちな成分ですので、特に意識して摂るようにしておきましょう。
厚生労働省が推奨する1日に必要な鉄分の摂取量は、成人男性で7.5mg、月経のない成人女性で6.5mg、月経のある成人女性で10.5~11.0mgといわれています(『日本人の食事摂取基準』2020年版)。
ところが、普通の食事をしているだけではここまで摂取できていないのが現状です。
鉄分を多く含む食品は、レバー、魚介、海藻類、ほうれん草や小松菜、豆類など。
食品によって吸収率も変わってくるだけでなく、お茶などに含まれるタンニンと一緒に摂ると吸収が阻害されるとも言われていますので注意しておきましょう。
サプリメントに頼ることは決して悪いことではありません。ヘム鉄を含む食品が苦手な方も多いので、そんな時は積極的な活用もアリです。
実際の食事
こちらが今回入院していた病院での病院食の一例です。別に、これがいい悪いと言いたいわけではありませんのであしからず。
入院中はカロリーのコントロールなどをまず考えないといけませんし、食中毒のリスクもあるので生野菜も基本は出てきません。
普通の生活をしている人の場合、一日に必要なタンパク質の量は体重1kgあたり1gが必要と言われています。筋トレや運動を継続的に行っている人の場合は、一日に体重1kgあたり2~3gほどです。
ケガからの回復を早めたいので、タンパク質は多めに摂ろうと思っていました。
さらに一言にタンパク質と言っても、肉や魚、豆、卵でそれぞれが分解されたときの構成が変わってきます。なので、肉だけに偏らず魚・豆・卵もバランスよく摂取できるのが理想的。
最近では、コンビニでサラダチキンなどタンパク質の補給にぴったりの食品や、たくさんの種類のサラダを選ぶことができます。
豆がのっているもの、卵やツナが入っているもの、海藻が入っているものなどなど。病院にいるときは食事自体は自分でコントロールできないので、うまくコンビニを利用できると効果的に回復を早められるのかなと思います。
ちなみにゼラチンはコラーゲンを抽出したものなので、私は少しでも効果があればとたまにゼリーなども食べていました。
ここでの注意点は寒天とゼラチンを間違えないこと。寒天は食物繊維なのでゼラチンとは別物なので要注意。
体重のコントロール
もう一点、気をつけなければいけないのが食べ過ぎによる体重の増加。入院中は食事の制限がありますが、退院すると食事は自己管理ですね。
足を怪我しているわけですから当然、運動量は落ちるわけです。
ヒマな時間を持て余して、食べ過ぎてしまうとみるみる体重が増えてしまいます。。。そして、その増えた体重を支えるために、アキレス腱にはさらに負担がかかってしまうわけです。
靭帯の断裂などもそうですが、怪我をした時の体重コントロールは本当に大事です。
必要なもの(タンパク質やビタミン類)はしっかりと摂るようにして、炭水化物などは少し抑え気味にしておくのが望ましいかもしれません。
手術から3ヶ月はまともな運動はできないと考えてください。そう考えると自ずと食事の質も考えるようになりますよね。
もし、どうしても間食をしたい、口さみしいとなった時はナッツがオススメです。
最近、セレブで流行っていると言われるナッツ。油分が多いイメージがありますが、ナッツに含まれる油分は身体にいい油です。
Daily Nuts & Fruits(デイリーナッツアンドフルーツ) 小分け4種ミックスナッツ 1.05kg (35gx30袋) 個包装 U...
脂肪や糖の燃焼効率をアップさせる効果があるため体重を増やしたくない時に薦めています。格闘技選手が減量する際に、うまく利用するとスムーズにいくと言っていました。
とは言うものの、やっぱり摂りすぎには注意しましょう。どれだけ体にいいものでも、食べ過ぎてしまっては意味がありません。一日に手のひら一杯分が適量のようです。
何を食べればいいのか
退院してからは、自分で食事をコントロールすることができます。とは言っても基本は変わらず、タンパク質とビタミンCの摂取をいつもよりも意識するくらいで、バランスよく食べることを心がけていきましょう。
- 肉、豆、魚、卵などのタンパク質
- 米、そば、いも、果物などの炭水化物
- 野菜などのビタミン類
- 味噌などの発酵食品
これらをバランス良く食べること。何事もバランスです。〇〇がいいから、と一つのことに偏ってしまってはいいものもダメになってしまいます。
野菜類も茹でる、炒める、生、と食べ方を工夫することでビタミンやミネラルを効率良く摂ることができますよ。果物やお味噌汁は食事ごとにとれた方が体の免疫力は上がります。
アキレス腱の修復に特別な料理といえば魚の煮こごりや牛すじの煮込みでしょうか。この辺はうまく摂れるといいかなと思います。
ケガに負けることなく、さらに強くなって復活できると期待しています!
※料理を作るときにどんなサイトを参考にしてますか?楽天会員の方はすぐに登録ができる楽天レシピがおすすめ!キーワードを入力するだけで、さまざまなレシピを参照できるので私のように料理に不慣れな方でも美味しい料理を作ることができます。
アキレス腱の痛みに関するお問い合わせは
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【国産素材】手づくり、無添加にこだわった体にイイ食事
忙しい毎日の中ではどうしてもあざなりになりがちです。
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