スポーツチームで取り組むべき熱中症対策 〜個人でできること〜
こんにちは、めんてなの倉持です。
7月も終盤になり、ますます暑さが際立ってきましたね。
この時期にスポーツをやること自体が酷ではありますが、日本である以上この環境下でどのように安全にスポーツをしていくかを考えていかないといけません。
最近はさまざまなチームや学校でトレーナーをしている方とお話しする機会がありましたので、私がこれまで取り組んできたことも含めて熱中症に対する取り組みをシェアしたいと思います。
※これが全てではありませんので、各チームの状況に合わせて参考にしていただければ嬉しいです。
個人での体調管理
まず一番大切なポイントは個人でいかに体調を管理させるか。
どれだけチームでまとまった指針を持っていても個人でできることに取り組まなければほぼ意味がありません。
- 体温、睡眠時間、自覚的疲労度のチェック
- 練習前後の体重管理
- 尿の色のチェック
などが、まずは自分で確認するべき項目です。
毎日の体温、睡眠時間、自覚的疲労度のチェック
一番にやるべきことは自分の平均を知っておくこと。そのためにも、体温、睡眠時間、自覚的疲労度は毎日チェックしておきましょう。
“熱中症は暑いからなる”
というのはもちろんですが、自分自身の体調が悪いと熱中症になりやすいです。そのためにもまずは自分の体調を整える意識を持つようにします。
「なんとなく火照った状態が続いている」
「寝ようと思ってもなかなか寝付けない」
「つい遅い時間までテレビを見てしまった」
というときは危険信号。体の回復機能が正常に働いていない証拠なので、練習量の調整をする必要があるかもしれません。
また、自覚的疲労度は0〜10(0がとても元気、10が疲れすぎて動きたくない)のスケールで自分がどれくらい疲れているかを数値で表すもの。
数値で示すことで他者もなんとなく疲労度などがわかりますし、お互いに共有することで練習強度のコントロールがしやすくなります。
選手は頑張り屋さんなので疲れているのに「オレは疲れていない」と言ってしまったり、逆にコーチから「疲れてないよな?」みたいな感じでプレッシャーをかけられることもありますが、選手もコーチも疲労度に関してはフラットな目線で見ていかないと取り返しがつかないことになりかねませんので要注意です。
練習前後の体重管理
練習中の水分摂取がどれくらいできていたかをチェックする指標になります。
体重はわずか1%減少するだけで体温の上昇につながりやすく、3%の減少で運動能力の低下や頭のぼんやり感、5%の減少で頭痛や倦怠感が起きると言われています。
例えば60kgの選手で言えば、3%=1.8kg、5%=3kgの減少です。
実は日本で屋外スポーツをしている学生はこれくらいの減少率は結構起こりやすく、水分摂取が追いついていないのが現状です。
人間の体は一度に大量の水分を体内に取り入れることができないので、思っている以上にこまめに水分を摂る必要があります。
練習後に3%以上の体重減少がある場合にはまず2%以内まではしっかりと水分を補給して戻し、翌日の練習開始時に1%以内まで戻っていなければしっかり水分を摂るようにするなど対策をしておきましょう。
尿の色のチェック
尿の色は体液の濃さを表す指標になります。汗が出過ぎると体液が濃くなるため、尿の色も必然的に濃くなってきます。

引用:環境省
部室や自宅のトイレなどに掲示しておくと自分の体調を把握しやすいです。
1〜3までが平常時、4〜6だと軽度の脱水状態、7以上になるとかなりの脱水状態なのですぐに水分補給をするようにしましょう。
7〜8のときはスポーツドリンクなどでは追いつかないこともあるので、できればOS-1のような経口補水液を飲むようにしてください。
スポーツドリンクと比較して電解質濃度は高く、糖分濃度は低くなっているので体への吸収はとても早いです。普段美味しくないと感じるOS-1も、脱水状態になると美味しく感じてしまうのも不思議なところ。
ですが、OS-1を美味しいと感じている時点で体の状態はアウトですので気をつけましょう。
ここまでがまずは一人でできる対策です。
このあたりを徹底しておくとチーム単位でも管理しやすく、練習時間の調整なども効果を発揮してきます。
チームでの取り組み
個人でできることもあれば、チーム全体で取り組まないとできないこともあります。
- 練習時間の調整
- 日陰に入って体をクーリング
- 補食
などをチーム全体で取り組むことで熱中症予防につながってきます。
これについては次回紹介したいと思います。
投稿者プロフィール
- 東京都府中市のスポーツ整体「ストレッチ&コンディショニングめんてな」代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。
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