スクワットをするとスネが痛くなる。その原因と対処法は?

スクワットでキュッと上がったお尻を手に入れたい!

太ももの裏を引き締めてスリムな下半身になりたい!
King of Exerciseと呼ばれるほど大切なトレーニングがスクワット。下半身を引き締めるために一生懸命スクワットに取り組んでみたものの、なかなか思い通りのところ効かないというのはよくあることです。
人によっては、太ももの前側ばかりを使ってしまうこともありますし、それよりもスネが先にパンパンになってしまうということもよくあります。
せっかくスクワットをやっているのだからスネではなく、お尻や太ももの裏に効かせたい!という方のためにスネに効いてしまう原因を考えてみましょう。
スクワットをする上で気をつけるポイント
正しいスクワットのフォームを身につける上で大切なポイントはたくさんありますが、代表的なものは以下の通りです。
- 足首の硬さに問題がないか
- 股関節の硬さ(開きやつまり)に問題がないか
- 腰まわりに硬さはないか
- 膝とつま先は同じ方向を向いているか
- 猫背になっていないか
いいフォームでスクワットしようとしても、足首や股関節の硬さがあると思った通りのフォームでトレーニングができないのが現状です。
その中でも特に問題として起こりやすいのが、足首の硬さではないでしょうか。足首の硬さがあることでスネに痛みが出やすいのでしっかりと足首の柔軟性を確保しておく必要があります。
足首の硬さとスネの痛み
では、なぜ足首が硬いとしゃがむ際にスネが痛くなるのでしょうか?一番の理由は体が後ろに倒れないようにするために踏ん張っているからです。
基本的なスクワットのフォームであれば少し膝が前に出ながら、お尻を下げていってしゃがみ込みます。この時に、しっかりと足の裏と足の指が床についていることで、安定したフォームが可能になります。
ところが、足首が硬いと膝が前に出ないので体が後ろに倒れそうになるため、どこかで踏ん張らないといけません。スクワットをしているときに足の指が浮いていませんか?もし足指が浮いているようであれば、スネが頑張りすぎている証拠です。
足首が硬い時に起こりやすいもう一つの代償動作が、膝が内側に入ってしまうこと。いわゆるニーイントゥアウトの状態です。
足首が硬いとまっすぐ下ろすことができません。骨の構造的に膝を内側に倒していくことでしゃがみやすくなる傾向があるため、足首が硬い方はニーインしながらしゃがむクセがついてきます。
その結果としてスネにねじれの力がかかり続けて、スネが痛くなるということも起こりやすいです。
といったことから、足首の可動域を上げていくことはもちろんのこと、普段から足指が浮きやすい傾向がある方はしっかりと足指を使えるようにするトレーニングも必要になってきます。
足裏全体、足指まで地面を捉えることでスネの痛みを痛みをゆるめることができるでしょう。
スネが痛くならないようにするために
足首を柔らかくしたり、足指をしっかり使えるようにするためにはさまざまな方法があります。自分のストレッチのフォームを見直すだけでも、動きは改善しやすいので気をつけて行うようにしましょう。
ふくらはぎのストレッチ
ふくらはぎのストレッチは皆さん、やったことがあるのではないでしょうか?実は結構間違ったやり方をしている方が多いストレッチでもあります。
大事なポイントは、後ろに出した足のつま先がまっすぐ正面を向いていること。
ふくらはぎを伸ばしていると思っても、後ろの足のつま先が外に向いていたらうまくふくらはぎを伸ばすことができません。後ろの足を気にしながらつま先がまっすぐ正面を向いているか調整しながら伸ばしましょう。
こちらのイラストのように膝を伸ばした姿勢と、膝を曲げた姿勢。どちらもやっておくと全体を伸ばすことができます。
もし足首の前側につまりを感じて気持ちよく伸ばせないという時は、足首の前側の硬さの問題があります。
この時は、手で少しさすったり、アキレス腱のまわりを軽くつまんで上下に揺らしてあげると伸びやすくなります。
※ストレッチボードがあると乗っているだけでふくらはぎを伸ばすことができるので、力まず自然に伸ばすことができます。角度を調整することができるので、徐々に負荷をあげることができますね。
足首 ストレッチボード 8段階調節 耐荷重300Kg O脚 X脚 足首 アキレス腱 ふくらはぎ 裏モモ 股関節 折りた...
足指のエクササイズ
足指が浮きやすい方や足裏を使う感覚がない方はタオルギャザーというエクササイズをやってみましょう。ただし、指先が動きにくい方はいきなりこの運動から始めてもなかなかうまく掴めません。
その前に足の甲を手の指で軽くつまんだり、引っ張ったりして筋膜をゆるめておくと動きやすくなります。他にも、足の指の間に手の指を入れて、足首をぐるぐる回したり指先を丸めてストレッチをしておくのもいいでしょう。
先に足首まわりをストレッチしておいてから、タオルギャザーをすることで少しずつ足指や足裏を使う感覚が出てきます。
タオルをつかむときは指の先だけでなく、指の付け根から曲げるように意識するといいです。
踵の下に板を入れたスクワットの練習
しゃがむときにスネで踏ん張ってしゃがむという運動パターンが体に染み付いている時は、どれだけ足首や足指を使う練習をしてもなかなか動きが変わらないということもあります。
そういった時は、運動パターンを切り替えるようなエクササイズが必要になります。
簡単なやり方は踵の下にプレートを一枚入れたスクワットです。少し踵の位置を上げることで足首の影響が少なくなるので、何もない時よりも深くしゃがみやすくなります。
この時にちゃんと指で床をとらえるように意識して行いましょう。
※床をつかむという意識が強すぎると、足の指先ばかりに力が入って逆効果になることもあります。足指は床に添えて全体で床をとらえるという感じでやるとバランスよくスクワットができます。
つま先と膝の方向を45°外に向けることで足首の硬さの影響を少なくしてしゃがむという方法もあります。意識としてつま先だけ外に向きがちなので、つま先とともに膝もしっかりと外に向けることが大切です。
※足首以外にもスクワットの際に気をつけることはいくつかあります。こちらの記事にまとめてありますので、気になる方は参考にしてみてください。
投稿者プロフィール
- 東京都府中市のコンディショニングサロンめんてな代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。
最新の投稿
イベント2025年2月6日トレーナー向けキャンプの開催報告
ストレッチ2025年2月6日【徹底比較】腰痛対策チェアおすすめ5選!長時間座っても快適な椅子の選び方
呼吸2024年12月24日呼吸のことをもっと深く学ぶためにどの書籍がおすすめですか?
イベント2024年12月20日鼓童特別公演「山踏み」行ってきました!
初の著書|太鼓打ちのための身体の整え方 〜呼吸・体幹編〜
打ち込む力を引き出す!太鼓打ちのための身体の整え方
〜呼吸・体幹編〜
を電子書籍にて上梓しました。
”太鼓打ちのための”という表現になっていますが、野球やテニスといったオーバーヘッド種目、音楽をされている方など身体を使うすべての方に参考になる内容になっています。
これまで様々なチームで指導をしてきましたが、いいパフォーマンスを発揮するためには呼吸や体幹の動きを整えていくことが最優先なのではないか、という結論にたどり着きました。
いかに呼吸を整えることが大切か、体幹の動きを適切なものにするためにはどんなことが必要か、それらを一冊にまとめたものが本書籍になります。
ただストレッチやマッサージ、筋トレをしているだけでは身体を変えることはできません。
その前提としての呼吸の最適化であったり、体幹の動きの最適化をしていくことで、トレーニングの効果もさらに高まってきます。
「腰を痛めることなく動き続けたい」
「呼吸が浅いのをなんとかしたい」
「もっといいパフォーマンスをしたい」
という方におすすめの一冊です。