子供の走り方講座で講師を務めました

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昨日、八王子や多摩センターを拠点に活動をされているアルムンドサッカースクールさんのご依頼で、子供の走り方講座の講師をしてきました。

これまでも石原塾さんでの子供のかけっこ教室や、フリースクールでの運動教室をしてきました。子供たちと触れ合うと元気をもらえるのでいいですよね。


【走り方を教える】

というと、決まった形にはめ込むというイメージがあるかもしれませんが、走り方は柔軟性や身長、筋力などの身体特性により変わってしまいます。正解というものはないんですね。

それでも共通して気をつけておいた方がいいこと、走る前に取り組むべきことなどはあります。そのため、今回の教室では教えると言うよりも、

【感じてもらう】

という表現の方が正しいかもしれません


時間も短いですし、単発での指導だったのでできるだけ簡潔に伝えていく必要があります。

なので、今回はかなりポイントを絞っておきました。

速く走るためのポイント

まずは基本的な走り方のポイントはいくつかありますが、今回伝えたことは3つ。腕の振り、太ももの引き上げから振り下ろし、ストライドです。

腕の振り

小さい頃からサッカーをやっていると、腕の振りが小さい子が目立ちます。ドリブルであったり細かい動きをする際に、上半身をあまり動かさないクセがついているのだと思います。

腕を振ろうとしても肩が回ってしまって、動きのロスにつながってしまいます。


姿勢を正し、肩が振れないように気をつけて腕を大きく前後に振ります。肘は軽く曲げておいて、後ろに振った時にも肘が伸びきらないように注意しましょう。

手先は握り込まず開きすぎず。脱力が一番難しかったりしますが、体の末端はできるだけフリーにしておきたいところです。


やり方としては、両足で立ったまま目線の高さまで腕を振り上げます。逆の腕は肩甲骨を引くイメージで動かすように意識しましょう。

太ももの引き上げからの振り下ろし

なんで走る時に太ももの引き上げが大事なのか、ということです。これ、意外と理解できていない方が多いんです。

なぜ太ももをあげるか(ハイニー動作)というと、そこから強く地面に振り下ろして(足裏で叩く感じ)大きなエネルギーを地面からもらうためです。

高い位置から振り下ろすことで、より大きなエネルギーを生み出すことができますからね。

ストライド

細かいステップワークの練習などをしていると、徐々に小股で走るチョコチョコ走りなどがクセになってしまいます。

特に最初の3歩は爆発的な加速力を生み出すために、しっかりと地面を踏んで(蹴って)前への推進力を得るようにしましょう。

姿勢の問題

ここまで走るために必要な要素を三つほど並べましたが、どのフェーズでも共通して忘れてはいけないポイントがあります。それは、

いい姿勢である

ということは、歩く姿勢や走る姿勢のもとになるだけに、ここが最も重要でかつ最も難しいかもしれません。

なぜ、いい姿勢を取るのが難しいか。それは普段の生活習慣が大きく影響するからです。

猫背

背中(胸椎)が丸まってしまうのが猫背です。小さい頃から猫背で生活していると、胸椎を伸ばす方法がわからなくなってしまいます。脳の中でその回路が構築されていないと、そもそもどこを意識すればいいかがわからなくなりますよね。

胸椎が丸々と、肩が前に出てしまい肩甲骨も外に開いてしまいます。

実は肩甲骨が外に開いてしまうというのが問題になるんです。肩甲骨が外に開いてしまったまま固まってしまうと、背骨の方に寄せられなくなってしまいます。

その結果、腕を振れなくなり肩を振るような走り方になってしまいます。


肩甲骨が動かなければ、いくら腕を振るように指導しても、なかなか腕が振れません。腕を振っているように見えても、肩を振っているだけで肩甲骨が全然動いていないという結果になってしまいます。

この場合は、走っているところで改善しようとしてもあまり効果はありません。

走る以前に、姿勢をよくして肩甲骨を動かす練習から始めていく事で走りも向上していきます。

反り腰

女の子に多いのが反り腰ですね。腰が反ってしまって、お尻が後ろに出っ張っているような姿勢です。黒人はお尻が上がって反り腰のように見えますが、黒人の骨格は日本人の骨格とは全く違います。

もちろん反り腰でもしっかりとお尻の力を使って地面をプッシュできる選手もたくさんいますが、子供のうちはうまく力を発揮することができない傾向にあります。


その理由は、股関節の前側が硬くなってしまうから。

股関節の前側が硬くなると足を伸ばそうとしても、前に引っ張られて最後まで伸ばしきれないのです。地面をけって最後の一押しができないと、最終的なストライトが伸ばせない原因となってしまいます。

この場合は、股関節周りのダイナミックストレッチなどで可動域を広げて、腰周りを柔らかくしておくことが必要になります。

いい姿勢を取るために

いい姿勢を取るのはとても大変です。いい姿勢を取ろうと頑張っても、せいぜい5分が限界かもしれません。最初からいい姿勢で頑張りすぎる必要はないんです。

それよりも姿勢を悪くしている原因となっている部分のストレッチなどを行うことで、自然といい姿勢を取れるようにした方が体に染み付きやすいと思います。

座った姿勢
立った姿勢
歩いている姿勢
走る姿勢

というように、少しずつステップアップしていけるといいですね。

最後に

走り方というのは、走る練習ばかりしていればうまくなるというわけでもありません。走る前の段階で、やるべきことはたくさんあります。

走りながら細かいことを気にしたところで、それが身につくまでにはかなりの時間がかかってしまいます。

それよりも体で足りない部分をストレッチやトレーニングで補うことで、走っている時に気づくポイントもさらに増えてくるように感じます。

今回の講座でも30分ほどでしたが、最初と最後ではスピードの乗り方が全く違う子もいました。

ちょっとしたことですが、今回限りにならず日々の生活の中で気をつけることに気づいて、取り組んでくれたら嬉しいです。

この中から将来のJリーガーが出たら最高ですね!

フォローよろしくお願いします!

投稿者プロフィール

倉持江弥
東京都府中市のコンディショニングサロンめんてな代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。

初の著書|太鼓打ちのための身体の整え方 〜呼吸・体幹編〜

初めての著書

打ち込む力を引き出す!太鼓打ちのための身体の整え方
〜呼吸・体幹編〜

を電子書籍にて上梓しました。

”太鼓打ちのための”という表現になっていますが、野球やテニスといったオーバーヘッド種目、音楽をされている方など身体を使うすべての方に参考になる内容になっています。

これまで様々なチームで指導をしてきましたが、いいパフォーマンスを発揮するためには呼吸や体幹の動きを整えていくことが最優先なのではないか、という結論にたどり着きました。

いかに呼吸を整えることが大切か、体幹の動きを適切なものにするためにはどんなことが必要か、それらを一冊にまとめたものが本書籍になります。

ただストレッチやマッサージ、筋トレをしているだけでは身体を変えることはできません。

その前提としての呼吸の最適化であったり、体幹の動きの最適化をしていくことで、トレーニングの効果もさらに高まってきます。

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「呼吸が浅いのをなんとかしたい」
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