ランニング中のハムストリングスの痛みに効果的なトレーニング【症例】
ハムストリングスの痛みに関して、以下のようなお問い合わせをいただきました。
7月中旬に草野球を行ったのですが、それ以降ハムストリングスに違和感があります。最初は筋肉痛だと思い、風呂上がりのストレッチやセルフマッサージを中心に対応していたのですが、つっぱった感じが中々取れません。
ネットなどで色々検索してみると肉離れの症状と酷似していたので、8月中旬より鍼灸院などにも行って治療してもらいました。治療直後は調子がいいのですが、しばらくすると違和感を感じるようになってしまいます。
本格的な競技者ではありませんが、違和感を感じ続けた状態で生活していくのも嫌なので何とかしたいと思っています。どのようにすれば違和感を感じなくなるのかを教えていただけませんか?
肉離れのようにブチッというような痛みがあるとわかりやすいですが、そうではないのに痛みを感じている場合に考えられる原因について解説していきます。
実際に私も東京マラソンに出場した際に、残り10kmくらいでビーンとする痛みをハムストリングスに感じたことがあります。野球に限らず、マラソンやトライアスロンでも起こりやすい症状です。
最近は似たような症状で来店される方や問い合わせも増えてきたので、自宅でできる対処法を簡単に紹介したいと思います。
ハムストリングスに痛みが出る原因とは
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(画像はVISIBLE BODYより引用)
ハムストリングスは太ももの裏に骨盤の底部にある坐骨部分(赤い矢印)とすねの骨の上部を結んでいる長い筋肉です。
知っておきたいポイントは骨盤が前傾する(黒い矢印)ことで、ハムストリングスは引き伸ばされるポジションになってしまうということ。特に人間の体は骨盤が前傾しやすくなっているため、ハムストリングスが必要以上に伸ばされてしまい、常に負担がかかっている状態になりかねません。
ピンピンに張ってしまっているゴムは引きちぎれそうになってしまいますよね。これが今のあなたのハムストリングスに起こっている状況です。
骨盤の歪みによる影響
ちなみにこの症状は左右両方のハムストリングスというよりも、片方に起こることが圧倒的に多いです。その原因が骨盤のゆがみ。
骨盤は真ん中にある仙骨とその両脇にある腸骨という3つの骨でできています。野球やゴルフのように同じ方向に動く競技であったり、日常生活でもどちらかの足を組むというクセがあると、どうしても骨盤はゆがんでしまいます。その結果、片方のハムストリングスだけ引き伸ばされて痛みを発症するという原理です。
これを改善するためには、骨盤のゆがみを整えてハムストリングスの長さ(張力)を均等に戻してあげることの方が優先です。
左右のハムストリングスの張力が整うことで、つっぱり感はかなり改善できると思います。
座っている時間による影響
座っている時間が長いと、骨盤の周辺の筋肉は固くなりやすいです。
座っている姿勢の方が立っている時よりも股関節の前側が緊張しやすいので、その結果骨盤を前傾位に引っ張りやすくなってしまいます。
また、坐骨部分の筋肉もイスの座面に圧迫されてストレスがかかりやすいのです。
ハムストリングスの痛みに効果的なストレッチとトレーニング
ここでハムストリングスのストレッチばかりをしてしまうと、引き伸ばされたものを余計に引き伸ばすことになってしまいます。
ストレッチしようとしても張りすぎて伸ばせない、という時はこの状態ですので決して無理して伸ばそうとしないでください。やるべきことは、過度な骨盤前傾を正しい位置に整えるエクササイズとハムストリングスの適切な動き方を思い出させるエクササイズです。
最初は思ったようにできなかったり、脚をつってしまうかもしれませんが、ゆっくりと自分の身体と対話しながら感覚を取り戻していきましょう。
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下腹部のトレーニング
腹部のインナーマッスルがうまく使えなくなると骨盤を動かすことが苦手になり、腰にかかる負担が大きくなってしまいます。ここで紹介するのはペルビックティルトという種目です。
腹横筋は横隔膜とともに働くことで体幹部の安定を生み出してくれます。動作中はつねに呼吸を意識しながら行うようにしましょう。

①仰向けで両膝を立てる
②鼻から大きく息を吸ってお腹に空気を送り込む
③息を吐きながら下腹部を引き込んで骨盤を傾ける
これをゆっくり繰り返してください。お腹の奥の方でだるい感じが出ていたり、ハムストイングスを使っている感覚があればうまく使えている証拠です。
腰に負担がかかっている時は腰が反っている証拠。肋骨が地面に触れている部分はあげずに、おへその裏にある腰の部分を地面に押し付けるイメージで下腹部を引き込んでみてください。
股関節の前面のストレッチ
骨盤の前側についている筋肉はどうしても硬くなりやすく、骨盤を過度に前傾してしまいます。
自分ではストレッチしているつもりでも、代償動作によって意外とうまく伸ばせていないこともあリます。もう一度、自分のストレッチ姿勢が正しいかどうか確認してみてください。
①両足を前後に開いて、片膝立ちになる
②下腹部を引き込んで、頭→骨盤→片膝が一直線になるようにする
③骨盤が前傾しないようにして前に重心を移動する
特に骨盤を垂直に保ったまま前に重心を移動するのが難しく、骨盤を前傾してしまったり上半身をかぶせがちです。
これでは、股関節の前側を十分に伸ばすことはできませんので注意しましょう。
ハムストリングスのトレーニング
痛みが出ているのにトレーニングをしてしまって大丈夫なの?という意見もあるかもしれません。
結論からいうと、この運動をすることでハムストリングスは柔軟性を取り戻して、これまでよりも前屈がしやすくなります。
やり方は先ほどのペルビックティルトの応用になります。

- 膝と股関節を90°にして踵をイスにのせる
- 膝の間に丸めたタオルをはさむ
- 息を大きく吸って吐きながら踵でイスを下に押す(下腹部を引き込み骨盤後傾になっているか確認)
- ハムストリングスを使っている感覚があればOK
- 5秒間、力を入れたら力を抜いてを繰り返す
もしかしたらハムストリングスに力を入れる感覚が最初はつかめないかもしれません。自分でももを軽く叩きながら行うことで徐々に感覚がつかめるようになってきます。
今回の例は痛みがある部位を触りすぎない方が好ましい場合ではありましたが、これが全てというわけではありません。筋肉の断裂の可能性もあるため、医師の診断を仰ぐようにしましょう。
ハムストリングスの痛みに関するお問い合わせは
筋肉の癒着がひどくなってしまったり、一人で正しい動き方が意識しづらかったりすると、これだけではなかなか改善できないことも考えられます。
そういった時は専門家の手を借りて、癒着をリリースして、正しい動きを覚えていった方が近道となるかもしれません。
- 慢性的にハムストリングスが痛くてなかなか良くならない
- 足が突っ張っていて思いっきり走れない
- 座っているとジンジンしてくる
- フォームローラーでゴロゴロやっていたら余計に痛くなってきた
専門のトレーナーがマンツーマンで指導しますので、上記のようなお悩みがある方はお気軽にご相談ください。ご自宅でできる簡単なストレッチやトレーニングの指導なども行いますので安心して取り組むことができます。
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