呼吸のことをもっと深く学ぶためにどの書籍がおすすめですか?

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先日、講座を受講してくださっているトレーナーさんから呼吸に関する質問をいただきました。

生徒

呼吸について改めてしっかり学びたく、本を探しております。 もし倉持先生オススメの呼吸についての本や、そちら関連でオススメがあればご教示いただきたいです。

世の中はたくさんの書籍で溢れています。もちろん呼吸に関する内容の書籍もたくさんあります。特に最近では呼吸の大切さが再認識されて、テレビなどでもよく取り上げられるようになりました。

今回は数ある呼吸に関する書籍の中でも、トレーナー的目線でおすすめの書籍を3冊ご紹介します。

※どの書籍も素晴らしく優劣を比較するものではありませんし、私がまだ読めていない書籍もたくさんあります。あくまで私が読んだ中での感想になりますのでご了承ください。

呼吸を整えることの効果

呼吸を整えることは、身体だけでなく心にも多くの良い影響をもたらします。

まず一つ目は、自律神経のバランス改善。緊張やストレスを感じたときには交感神経が優位になりがちですが、ゆったりした呼吸によって副交感神経が活性化するとリラックス効果を得られます。これによって心拍数や血圧が安定し、不安感やイライラが軽減されます。

二つ目に、酸素を効率よく体内に取り込めるようになり血流が改善されます。筋肉の疲労回復が促進され、集中力や体の動きの精度が向上します。スポーツやトレーニングのパフォーマンス向上にも役立つでしょう。

さらに、深い呼吸をすることで腹横筋や横隔膜といった体幹の筋肉を活性化させ、姿勢改善や腰痛予防にも繋がります。

呼吸は日常生活の中で意識しやすいシンプルなアプローチですが、その効果は広範囲にわたり、心身の健康維持に欠かせない要素です。

きほんの呼吸

京都で「ぶりーずぷりーず」というまさに呼吸に特化した専門サロンを運営している大貫崇さんの書籍。『きほんの呼吸』は、私たちが普段何気なく行っている「呼吸」を深く掘り下げて、その重要性と効果的な活用法をわかりやすく解説した一冊になってます。

本書は「ただ吸って吐くだけ」と思われがちな呼吸を、健康やパフォーマンス向上における鍵と位置づけ、シンプルながらも実践的なアプローチで読者を導きます。特に印象的なのは、呼吸を「運動」「姿勢」「心身のリセット」に直結させて考える視点でしょう。

解剖学や生理学に基づいた科学的な説明とともに、日常生活で簡単に取り入れられるエクササイズが紹介されているので、専門的な知識があまりなくても理解しやすい構成となっています。

さらに、単なる理論の羅列にとどまらず、実際に体感できる練習メニュー呼吸のセルフチェック法が充実している点も魅力の一つ。呼吸によってどんな変化が表れるのか体感しやすいので、「実際に取り入れてみよう」と感じられるのではないでしょうか。

健康に関心がある方や、トレーニングや指導の現場で役立てたい方にぜひおすすめしたい一冊です。

新しい呼吸の教科書

新しい呼吸の教科書 - 【最新】理論とエクササイズ - (ワニプラス)

新しい呼吸の教科書 - 【最新】理論とエクササイズ - (ワニプラス)

森本 貴義, 近藤 拓人
1,485円(02/06 22:20時点)
発売日: 2018/05/24
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日米問わず数多くのトップアスリートのトレーナーを務める森本貴義さんの著書『新しい呼吸の教科書』。PRI(Postural Restoration Institute)やDNS(Dynamic Neuromuscular Stabilization)のメソッドも参考にしながらアスリートだけでなく、スポーツをしない人や中高年の方でも気軽に行えるエクササイズが紹介されています。

自分の呼吸状態を知るための5つのチェック項目で、自分と向き合うことから始まります。自分がいかに呼吸ができていないかを知り、愕然とする方もいるかもしれません。が、それがこの後のエクササイズでどのように変化するかを知ることも大切なポイントです。

世間で言われている腹式呼吸が実は間違った定義になっていたり、呼吸のし過ぎが体に悪影響を及ぼしている可能性がある、などこれまでのメディアで紹介されている常識とはまた違った視点を学ぶことができることも興味深いです。

実践エクササイズでは、5段階に分けて解説をしてくれるので自分のレベルに合わせてステップアップをすることができます。呼吸のエクササイズは無理をしないことが一番。無理なくできるレベルで取り組んで、次に進めそうだったら一つ上のステップに進むというようにその日の体調などによって進め方を調整できるのが嬉しいです。

勝者の呼吸法

上で紹介した森本さんと大貫さんが共同で出版されたのがこちらの『勝者の呼吸法』。この出版を皮切りに森本さんと大貫さんがそれぞれの書籍を出版したという点で、原点と言えるかもしれません。

文庫本なので写真でのエクササイズ紹介は最低限の範囲となっています。その分、呼吸に関する考え方、横隔膜や骨盤底筋などの構造的な部分の説明、身体のトラブルと呼吸との関係などが細かく解説されています。『勝者の呼吸法』を読んだあとにそれぞれの著者の書籍を読むと、理解がとてもしやすくなります。

私自身も、呼吸に関して最初に手に取ったのがこちらの本。文庫本サイズなので持ち運びがしやすいですし、まずはしっかり理論を学ぶことができるので初学者には特におすすめです。

まとめ

ただ意識してお腹を膨らませるだけのような腹式呼吸ではなく、自然とお腹が膨らんでくるのが理想と言われています。理論だけでなく実践的なエクササイズも紹介されていて、すぐに取り組める書籍を紹介させていただきました。

呼吸を整えることで自分の体と向き合い、健康や心身のパフォーマンスを高めたいと考える全ての方におすすめです。一読することで、呼吸に対する意識が大きく変わり、より良い生活を送るヒントを得られるでしょう。

投稿者プロフィール

倉持江弥
東京都府中市のコンディショニングサロンめんてな代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。

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初の著書|太鼓打ちのための身体の整え方 〜呼吸・体幹編〜

初めての著書

打ち込む力を引き出す!太鼓打ちのための身体の整え方
〜呼吸・体幹編〜

を電子書籍にて上梓しました。

”太鼓打ちのための”という表現になっていますが、野球やテニスといったオーバーヘッド種目、音楽をされている方など身体を使うすべての方に参考になる内容になっています。

これまで様々なチームで指導をしてきましたが、いいパフォーマンスを発揮するためには呼吸や体幹の動きを整えていくことが最優先なのではないか、という結論にたどり着きました。

いかに呼吸を整えることが大切か、体幹の動きを適切なものにするためにはどんなことが必要か、それらを一冊にまとめたものが本書籍になります。

ただストレッチやマッサージ、筋トレをしているだけでは身体を変えることはできません。

その前提としての呼吸の最適化であったり、体幹の動きの最適化をしていくことで、トレーニングの効果もさらに高まってきます。

「腰を痛めることなく動き続けたい」
「呼吸が浅いのをなんとかしたい」
「もっといいパフォーマンスをしたい」

という方におすすめの一冊です。