後屈で腰を痛めないようにするために気を付けるポイント
ヨガにはさまざまなポーズがありますが、その中でも「前屈系のポーズは得意だけど、後屈系のポーズは苦手だな」という方は結構多いように感じます。
- 腰が痛くて後屈ができなくなっているのか
- 腰を痛めたことがあり不安があって後屈ができなくなっているのか
- 後屈で首の付け根が苦しくなってしまうのか
- 腰を痛める可能性があるから無理をしないようにとインストラクションを受けているのか
理由は人それぞれあると思います。安全に後屈ができるようになったら、これまで以上にヨガのポーズもたくさんのことにチャレンジできますよね。
今回の記事では後屈を安全に行うためのプロセスをお伝えしていきます。
後屈を安全に行うためのポイント

上の3枚の写真を見比べて、どこがどのように変化したかわかるでしょうか。
- 左の画像:最初の状態
- 真ん中の画像:呼吸エクササイズ後
- 右の画像:首や胸まわりのリリース後
呼吸エクササイズの後で大きく変わったのが、胸郭(肋骨や背骨)まわりが柔らかくなったことと骨盤が後傾(後ろに倒れる)しやすくなったこと。
体を後ろに倒すためには、背骨がしなやかに動いてくれる必要がありますが普段の生活であまり背骨を意識して動くということはありません。特に女性は骨格的に腰が反りやすいため、背骨の動きが硬くなりやすいですし、それに合わせて骨盤も前傾したままで固まってしまうことが多いです。

呼吸エクササイズで何が変わるかというと、横隔膜と骨盤底筋がうまく働くようになること。
こちらの体幹部のイラストを見ていただくとわかりますが、体幹の上下に横隔膜と骨盤底筋が位置しています。腰が反っている状態で固まってしまうと、この二つの筋肉がうまく働かなくなってしまいます。
「腰が反っているなら後屈はしやすいのでは??」
と思っているかもしれません。ところが腰が反ってしまうと骨盤は後ろに倒れづらくなってしまうので、体全体を後ろに倒すという動きはやりづらくなってしまいます。
大切なことは一箇所に負担をかけるのではなく、全体をまんべんなく動かしてバランスを取ること。この体のバランスを整えることが、最初の呼吸エクササイズになります。
腰や骨盤の動きとともに問題になってくるのが首の動き。
頭を後ろに倒していくと、首の後ろがつまってくるという症状もかなりよく聞きます。女性は特に首まわりは凝りやすく、胸のあたりを伸ばすという動きが苦手な方は多いです。
肩甲骨などもそうですが、体の後ろを意識する、動かすというのはとても難しいと思います。
なので、こういったときは首の前側を意識して動かしてあげるとスムーズな曲げ伸ばしがしやすくなります。鎖骨の下あたりを下に引っ張りながら、上を向いてみてください。首の前側がグーッと伸ばされませんか?
皮膚まわりを緩めてあげると可動域は改善しやすく、結果として背骨全体のアーチを描きやすくなります。
まとめ
後屈が苦手だからといって無理に体(腰)を反らせようとするのは禁物です。体全体がアーチを描くようにして後屈をするのが理想であって、腰だけを反らせてしまうのはケガの元。
後屈ができないのはできないなりの理由があり、それらの問題の多くは胸郭や骨盤、首にあります。
呼吸から入ってもいいですし、首や胸まわりのリリースから入っても問題ありません。自分がやりやすいところから取り組むようにしてみましょう。
※詳しいことはこちらの書籍にて紹介しています。太鼓打ちのためのというタイトルになっていますが、呼吸や体幹の動きはすべての人にとって必要な動きになりますのでぜひお手にとってみてください。
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投稿者プロフィール
- 東京都府中市のコンディショニングサロンめんてな代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。
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ただストレッチやマッサージ、筋トレをしているだけでは身体を変えることはできません。
その前提としての呼吸の最適化であったり、体幹の動きの最適化をしていくことで、トレーニングの効果もさらに高まってきます。
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