安全にイスから立ち上がれるようになるためにやっておきたいトレーニング
椅子から立つ動作は日常生活においてとても大切な動きの一つで、立ち上がる時に不安があると生活の質自体も落ちやすくなってきます。
椅子から立つ動作において重要になってくるのが、下半身の筋力と体幹の安定性でしょう。
特に高齢の方や膝のリハビリ中の方にとって、とても重要なトレーニングと言えます。この記事では、椅子から立つ際に役立つトレーニングを紹介します。
主に鍛えるべき筋肉
椅子から立ち上がる時には下半身と体幹の筋肉を鍛えておくと、立ち上がり動作が楽にできるようになります。特に大切になってくるのが、
- 膝を伸ばす太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)
- 股関節を伸ばすお尻の筋肉(大臀筋)
- 上半身が前に倒れすぎないようにする体幹(腹直筋、脊柱起立筋)
これらの筋肉をしっかり使えるようにしておきましょう。
膝の曲げ伸ばし運動
まずやっておきたいのが膝を伸ばす運動。トレーニングの名称はレッグエクステンションです。
膝を伸ばすことで膝のお皿の上についている大腿四頭筋が動きやすくなり、立ち上がる時にグッと踏ん張りやすくなります。
膝を痛めてしまったり、膝のお皿の動きが悪くなると、膝の曲げ伸ばしはぎこちなくなりがち。しかも動きが悪くなっていることに気づいていないこともあります。
もし動かしづらいようでしたら、膝のお皿の上をさすってみたり、反対の足で下から持ち上げるようにサポートすると少しずつ動くようになってきます。
お尻持ち上げ運動
お尻を鍛える種目の一つが、仰向けになってお尻を持ち上げる運動。トレーニングの名称はヒップリフトです。
このトレーニングを行う際の注意点として腰を反りすぎないようにすること。
腰が緊張して反ったままお尻を持ち上げると、腰にかかる負担が大きくなってしまいます。まずは下腹部をグッと引き込んで、骨盤を丸めていきましょう。
その骨盤が丸まってくると下腹部であったり、お尻を使いやすくなります。そのままゆっくりお尻を持ち上げていくことで腰に負担がかかることなく、お尻やお腹を使ったヒップリフト(ペルビックティルト)ができるようになってきます。
椅子でお辞儀運動
椅子に座ったところから前にお辞儀して止まる、という動きを繰り返すことで体幹を安定させる練習をすることができます。
大切なポイントは、
- 腰だけでなくお腹にも力を入れて(腹圧を高めて)頭からお尻までが一直線のまま上半身を倒す
- 足の裏でしっかりと踏ん張る
- できるだけ手を太ももに置かずに体幹だけで踏ん張る
- 戻る時はゆっくり
うまく体幹に力を入れることができれば、上半身が倒れていってもピタッと止めることができてゆっくり戻ることができます。
いきなり椅子から立つ練習ばかりするのではなく、それぞれに必要な動きを分割して練習していくと動き方を覚えるでしょう。
膝の曲げ伸ばし運動における筋肉の活動状況
投稿者プロフィール
- 東京都府中市のコンディショニングサロンめんてな代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。
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