いい姿勢を意識して歩こうとすると、いつもよりも進まないし疲れてしまう
歳を重ねるごとに、少しずつ背中の丸みが気になってきますよね。先日、こんな質問をいただきました。
いい姿勢を意識して歩こうとすると、いつもよりも遅いし疲れる感じがする。これって歩き方が悪いの？
実はこういった質問はたまにいただきます。これは歩き方が悪いというのではなく、歩くという動きのメカニクスの違いが挙げられます。
歩き方のメカニズムの違い
ちゃんと歩き方を習うって、なかなかないかもしれません。ここで歩き方の復習をしておきましょう。
歩きの周期がこちら↓
踵から地面に足をついて、足裏が地面を通ってつま先で地面を蹴って前方に進むというのが歩きのメカニズムです。
前に進む時に地面を蹴るというのがポイント。
前に進むためには推進力が必要です。姿勢がまっすぐであれば、前に進むためには地面を蹴って進むしかありません。
ところが、体が前かがみになっているとどうでしょうか？
こちらがいい姿勢で歩いている人と、前かがみになって歩いている人のイラストになります。
注目していただきたいのが頭の位置です。前かがみになると体よりも前に頭があるのがわかりますよね。
少し物理的なお話しですが、頭の位置が体よりも前にくるということはイコール重心の位置が前方に行きやすいということ。
足裏で地面と接している部分を支持基底面と呼ぶのですが、重心の位置が支持機底面から外れると倒れやすくなります。そのまま転倒しないようにするためにどうしているか。自然に足が出るようになるんですね。
逆を言うと、足が勝手に前に出てくれるので地面を蹴る必要がなくなるのです。
こういった方がいい姿勢で歩こうとするとどうでしょうか？
地面を蹴ることに慣れてなく、前に進むためには足で地面を押すしかないので、これまで以上に疲れてくるというわけです。
なので、まずは
●体幹まわりを動かす
●お尻やハムストリングスを鍛える
●つま先立ちをする
といった感じでいい姿勢を取るための筋肉を刺激していくことから始めていくようにしましょう。
疲れるからといって元の歩き方に戻ってしまうと、なかなか体は変わってくれません。
無理に疲れる歩き方をするのではなく、歩く前にしっかり地面を蹴れるようにエクササイズをして体を調整することで自然と疲れにくくなってくれるのが理想です。
※ウォーキングシューズの選び方がわからない、という方はこちらの記事で解説しています。
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