緩くなってきたサポーター。買い替えの時期は?【怪我のリスク回避】
こんにちは、スポーツ整体院めんてなの倉持と申します。
現在、怪我をしてしまった方の運動機能回復トレーニングをめんてなで行いながら、アメフトチームでトレーナー活動をしております。
先日、お客様と膝のサポーターの話題になりました。
サポーターって買い替えるのがもったいなくて、緩いなーと思ってもそのまま使い続けたりしてしまうんですよね。
緩くなってしまったサポーターを使い続けると、怪我のリスクを低くするどころかリスクが高くなってしまうことも考えられます。
この記事では、サポーターを買い替える目安やタイミングについて紹介していきたいと思います。
サポーターを買い替えるタイミング
サポーターには膝や足首などの関節を守る大切な役割があります。当然、サポーターを使い続けると劣化をしてしまうので、どこかのタイミングで買い換えないといけません。
サポーターメーカーのサイトを確認してみると、買い替えのタイミングについてこのように書かれています。
では、実際にサポーターがどうなってくると本来の機能を発揮しにくくなるか、をまとめてみました。
マジックテープが弱くなってきた
マジックテープは繰り返し使っていることで、けば立ってきたり、マジックテープ部分が変形してしまったり、糸がほつれたりして、徐々に効果が弱くなってきます。
マジックテープで締め付けを強くしているサポーターが多いと思うのですが、その部分が弱くなってしまえば当然固定力は低下してしまいます。
サポーターだけで関節を固定できなくなる、これがサポーターを買い替えるタイミング①です。
素材のゴム自体が伸びてきた
サポーターは関節の曲げ伸ばしがスムーズにできるようにゴム素材でできています。
当然のことながら繰り返し使うことでゴム素材は伸びてしまい、サポーター全体の緩みとなって本来の固定力は低下してしまいます。
使っている最中にずれてきて何度も巻き直しているようでしたら緩んできている証拠。これがサポーターを買い替えるタイミング②です。
補強材が変形してきた
膝や足首のサポーターの中には、関節の左右のグラつきを抑える副え木のような補強材が使われていることがあります。
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この補強材があるおかげで、サポーターなしだとできないような強度の高い動きをすることも可能にしてくれます。
補強材が変形してしまうことで、縫い合わせの部分が切れてしまったり、皮膚を傷つけるだけでなく、プラスチック部分が変形すると今までのサポートとは違う方向に力がかかることも頭に入れておきましょう。
このような変形がみられるようになった時は、サポーターの買い替え時③です。
サイズが合わなくなってきた
買った当初に比べて筋肉がついてきた、逆に体重が落ちてきたと言う場合には、サポーターの緩みがなくてもサイズが合わなくなります。
特に成長期の学生さんや、体重オーバーから減量をした方は注意するようにしましょう。
急激な体型の変化があった時も、サポーターを買い替えるタイミング④です。
サポーターに頼ると体は弱くなる
そもそも、サポーターがなければ関節を支えきれない方もいらっしゃいますが、サポーターに頼りすぎてしまうことで体の機能が低下してしまうと言うことも知っておくようにしましょう。
『再発しやすい足首の捻挫に効果的なリハビリトレーニングの方法【症例】』でも紹介しましたが、テーピングやサポーターに頼りすぎてしまうと色々な不具合が体に生じてしまいます。
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例をあげると、以下の様なことが考えられます。
- 関節を支える力
- 感覚センサー
- 周辺の筋肉に負担がかかる
サポーターに頼るだけでなく、そこから抜け出して自力で体を支えられるようなトレーニングをしていくことも大切ですね。
関節を支える力
サポーターの役割は関節を支えること。そのため、当然のことですがサポーターを使い続けることで体が本来備えるべき関節の支持力は低下してしまいます。
重力に対して体を支えられない様になってしまうということです。
「なんとなく膝に力が入りづらい」
「フラフラしてしまう」
意外と多いのが、そんなに問題ないけど安心感を得るためにサポーターに頼ってしまうパターン。
サポーターで支えられるものは限られているので、まずは自分の脚で体を支えられる様に膝の曲げ伸ばしや痛みのない範囲でスクワットをしていくと徐々にサポーター離れができる様になります。
感覚センサーの鈍化
各関節には固有受容器と呼ばれる感覚センサーがついており、地面や姿勢の細かい変化に対応して姿勢を保つことができます。
サポーターに支えられてしまうことで、体の細かい制御が必要なくなってしまい、感覚センサーの働きも鈍くなります。その結果、体のバランス力が低下して捻挫を繰り返してしまう、ということが起きやすくなります。
感覚センサーを整えるには、足の指や足裏の運動が大切になってくるので、指先のグーパーや指先の曲げ伸ばしを練習することで回復しやすいです。
サポーターの周辺に負担がかかる
関節部分にサポーターをつけていると、ゴムで圧迫されている筋肉部分に徐々にストレスがかかってきて固くなってしまう場合があります。
いわゆる癒着というやつで、使っている時間が長いほど筋肉の圧迫度合いが大きくなり、筋肉の動きが悪くなります。
サポーターの圧迫部分で起きやすいのが、筋肉がつりやすくなる現象。特に膝周りのサポーターですと、ハムストリングスがつりやすくなってしまうので気をつける様にしましょう。
サポーターをつけていることが悪いわけではない
体には自己回復能力が備わっているので、しっかりとトレーニングやストレッチをしていくことで回復することが期待できます。サポーターに頼りすぎることで、この回復能力が衰えてしまうことは間違いありません。
かと言って、サポーターが全て悪いかというわけではありませんので誤解しない様にしてください。
特に怪我の直後や手術後など、関節が弱い時にはサポーターは必須です。また、怪我の後遺症などで支えられる靭帯の機能があまりにも低下してしまっている場合などでもサポーターは必要です。
関節に不安がある時は、サポーターを活用しつつ、周辺を強くするリハビリを継続していくことで怪我の再発を予防することができますよ、ということです。
まとめ
サポーターは弱くなってしまったあなたの関節を守ってくれる大切なものです。
「まだ使える」
「買い替えるのはもったいない」
そう思っていると、怪我のリスクを回避するどころか、逆に怪我のリスクが高まってしまいます。
- マジックテープが弱くなってきた
- 全体的にゆるい感じがする
- 補強材の変形がある
- サイズが合わなくなってきた
少しでもこのように感じた時は、サポーターを買い替えるタイミングなので、早めに新しいサポーターを探すようにしてください。
とは言え、サポーターに頼りすぎず自分の体の機能を向上させるトレーニングも並行して行なっていると、怪我のリスクを低くすることはできます。
この痛みはもう取れないんじゃないか、と諦めないで、痛みのない範囲でできることを続けていく、というのが大切ですよ。
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投稿者プロフィール
- 東京都府中市のコンディショニングサロンめんてな代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。
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