練習を休むか、全力でやるかの二択以外の選択肢を作りましょう
中学生や高校生でスポーツクラブや運動部に所属していると、どこかが痛くてもなかなか休むことはできませんよね。というより休みたくないという方が正解かもしれません。
また、もし休むことができても痛みがある程度回復したらすぐに練習に復帰してしまいます。
練習に復帰するのは問題ないのですが、練習を再開していきなり怪我をする前と同じ強度の練習を始めてしまうことが非常に大問題ではないでしょうか。
どの年代の方でもスポーツでどこかを痛めたら、
●完全に休養して痛みがなくなるのを待つ
●痛みが取れたら100%の練習や試合を再開
●痛みが取れなくても我慢して練習
といった感じで、休むか練習をやるかの二択になっている方が非常に多いと感じます。中学・高校の部活では痛みが引けば練習できるでしょ、という雰囲気もあるし本人もそう思っていることが多いですよね。
社会人になってからスポーツをやっている方にとって、なかなか時間を取れないのでトレーニングやリハビリに時間を取るのがもったいない、という方もいるのではないでしょうか。
例えば、大事な大会が7月にあったとして、1月に怪我をしてしまったとします。とても焦りますよね。
一ヶ月経ってある程度痛みが良くなったら、これまでの遅れを取り戻そうと練習をやりたい気持ちは十分すぎるほどわかります。
ところが休んでいる期間に体力や筋力はどうしても落ちてしまいます。また、痛みがあった部位をかばって他の部位に影響が出ている可能性も否定できません。
こんな状態でいきなり練習にフル参加してしまっては、また元に戻ってしまいます。
●水泳で普段5000m泳いでいるのなら、1000mから徐々に増やしていく
●練習がいくつかのパートに分かれているなら強度の軽い練習から
理想を言えば、休んでいた期間と同じだけの期間は準備期間として当てておきたいのですが、実際にはそうもいきません。それでも、自分の体と相談しながら強度をコントロールできるようにしてあげることで最終的には遠回りすることなく目的地にたどり着けると思います。
学生さんはなかなか自分でコントロールすることはできないと思うので、その辺は指導者の方に気をつかっていただけると嬉しいですね。
「俺たちの時代は、、、」
という人はもういないとは思いますが、別メニューで練習できる時間を作ると少しずつ自分の体と対話することができるようになり、体に対する感覚も敏感になってきます。
甘えさせたくない、という気持ちも十分に理解できます。
別メニューに甘えてしまう選手も中にはいるかもしれません。が、特に小中高時代に追い込みすぎると体がつぶれて燃え尽きてしまう可能性もあります。
特に早熟(成長が早い子)を基準に考えてしまうと、必ず晩熟(成長が遅い子)は潰れてしまいます。
そこからスポーツ嫌いになる可能性もありますよね。もしかしたら、じっくりと育てることで大学や社会人になった時に優れた成績を残せるかもしれません。
人の体は千差万別。成長のスピードも人それぞれ違うじゃないですか。
子供の指導は難しいところがありますが、日本全体で考えていかないといけない問題だと思います。
投稿者プロフィール
- 東京都府中市のコンディショニングサロンめんてな代表の倉持です。体のゆがみを整えて、楽に動ける体作りをサポートします。
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